新iPhone購入者に聞く「そのキャリアを選んだ理由」:1分でわかるトレンド(まとめ編)
読者の声をまとめて紹介していく「1分でわかるトレンド」。第1回のまとめ編では、新iPhoneを購入する人のキャリア選びのポイントをまとめました。
ついに発売された新iPhone。日本では今回からKDDI、NTTドコモ、ソフトバンクモバイルの3キャリアを比較して選べるようになりました。ネットワーク品質や料金など比較のポイントは多々ありますが、既に購入した/これから購入する人はどんな点で各キャリアを選んだのでしょうか? それぞれの理由をまとめました。
調査概要
対象:ITmedia ニュース読者
有効回答数:1223件
調査期間:9月27〜30日
ざっくりまとめると……
- 人気は「KDDI」「iPhone 5s」
- KDDI:ネットワーク、下取りプログラムに強い期待
- ソフトバンク:現ユーザーの支持高し、ネットワーク評価はいまいち?
- ドコモ:現ユーザーの支持高し、Androidからの乗り換え多数
人気は「KDDI」「iPhone 5s」
まず、iPhone 5s/5cの購入意向を機種別にまとめました。「ITmedia ニュースの読者」というフィルターが入っているとはいえ、高性能を売りとするiPhone 5sの圧倒的な人気ぶりがうかがえます。
また、キャリアは人気順に「KDDI」(35.7%)、「ソフトバンク」(28.9%)、「ドコモ」(28.1%)という順になりました。各社とも善戦を繰り広げていますが、KDDIがやや突出した結果となっています。
キャリア選びのポイントは「以前からそのキャリアを使っている」(64.0%)、「ネットワーク回線」(50.7%)、「家族がそのキャリアを使っている」(22.8%)という順に。一方「キャリア独自のサービス」(6.3%)は最も重視されていない結果となりました。
次に、それぞれのキャリアが選ばれた理由を紹介します。
KDDI……ネットワーク、下取りプログラムに強い期待
まずは人気トップとなったKDDI。iPhone 5ではネットワーク関係トラブルがたびたび指摘されていましたが、今回は3キャリア中断トツでネットワークが高評価(70.4%)となりました。iPhone 5s/5cはいずれも同社が準備してきた800MHz帯LTEにiPhoneシリーズとして初めて対応しており、それが高い評価に結び付いたと推測されます。
また、他の2キャリアと比べて「下取りプログラムの還元額」(17.7%)が高く評価されているのもポイントです。このほか「以前からそのキャリアを使っている」(51.4%)が他キャリアと比べて低いことから、MNP(番号持ち運び制度)の利用で他キャリアから流入してくるユーザーが比較的多くなると見込まれます。
以下、KDDIを選んだ理由(自由回答)です。
- 「auスマートバリューに入っている」
- 「ソフトバンクは嫌い」
- 「ポイントがたまっていて、総額で一番安いから」
- 「機器の価格(ドコモは妙に高い)」
- 「自宅がauひかり(FTTH)」
- 「スマートバリューの割引・自宅割が大きい」
- 「固定回線との割引が大きいので」
- 「iPhone 5からの場合MNPするより安かったから仕方なく」
- 「光ネットとの割引」
- 「ソフトバンクのトラブルは二度とご免です。ドコモは分からない」
- 「スマートバリューの対象のため」
- 「現キャリアの対応が不満なのでMNP。そして現有ネットとの抱き合わせ」
- 「スマートバリュー」
- 「LTEエリアが一番広いから」
- 「MNPできるキャリア」
ソフトバンク……現ユーザーの支持高し、ネットワーク評価はいまいち?
続いて支持率2番目のソフトバンク。「以前からそのキャリアを使っている」(78.7%)が3キャリア中で最も多く、日本で初めてiPhoneを販売した強みがうかがえます。一方、テレビCMなどで強力に打ち出しているネットワーク品質については3キャリア中最も低評価(31.0%)となりました。
なお、自由回答(以下)を見ると「孫さんがいるから」という回答が複数あり、トップのカリスマ性が購買率に影響している可能性もありそうです。
- 「犬が好き」
- 「指紋認証に興味あり」
- 「メールアドレスを変更したくないから」
- 「契約中で不満が無いから」
- 「行動範囲内で電波で困ることはあまり無いので」
- 「メールアドレスを2つ使えるので(MMSとi.softnank.jpの2つ)」
- 「経営理念」
- 「社長が孫さんだから」
- 「同一キャリア間の通話無料」
- 「企業との提携」
- 「無料通話」
- 「二段階定額契約があるため」
- 「MNPを活用し安くしたいので」
- 「障害者割引が充実」
- 「孫さん」
- 「ドコモ、KDDIの電波状況が悪い」
- 「アプリ取り放題などの囲い込みが『ない』から」
- 「のりかえと割引」
- 「他のキャリアが満足できそうにないし、ソフトバンクには実績がある」
- 「入荷を待たされている間に2年が過ぎてしまったから」
- 「孫氏の生きる姿勢」
- 「実績が決め手」
- 「孫さんの実行力」
- 「日本でiPhoneを育ててきた実績と取り組みの姿勢」
- 「孫正義が他キャリアの代表よりかなり面白いから」
ドコモ……現ユーザーの支持高し、Androidからの乗り換え多数
最後に、支持率3番目のドコモ。ソフトバンクと同じく「以前からそのキャリアを使っている」(67.1%)が多い結果となりました。また、「現在使っている端末の種類」を見ると「Android」(43.6%)が3キャリア中で最も多く、ドコモのiPhone参入を待っていた既存ユーザーの多さがうかがえます。
一方、「月々の利用料金」(7.0%)、「割り引きキャンペーン」(5.0%)、「下取りプログラムの還元額」(0.9%)はいずれも3キャリア中で最も低評価となりました。なお「キャリア独自のサービス」(5.2%)も他キャリアをわずかに下回っており、ドコモが10月以降iPhone向けに提供予定の「dアニメストア」「dビデオ」などでの挽回が求められそうです。
以下、ドコモを選んだ理由(自由回答)です。
- 「通話エリアの広さ」
- 「通話エリア」
- 「ショップの接客・対応が良い」
- 「殆どの友人がドコモを使用しているから」
- 「MVMO回線を別途用意して利用するつもり」
- 「つながりやすさ」
- 「子どもの契約を本人契約に切り替えて学割を適用したい」
- 「NTT社員だから」
- 「auの筆頭株主がトヨタなので×、ソフトバンクは繋がりにくいので×」
- 「以前にドコモを使っていたのでこれを機に戻った」
- 「ブランド力」
- 「今はauだから、MNPでのボーナスを活用するため」
- 「消去法」
回答者属性(利用キャリア/端末)
回答者が現在利用しているキャリア/携帯電話の種類は次の通り。
「1分でわかるトレンド」第1回のまとめ編は以上です。次回調査にもぜひご協力をお願いします。
関連記事
- 新型iPhone販売 緒戦はソフトバンク勝利 ドコモ、販路整備遅れ“弾切れ”
iPhone 5s/5cの量販店での販売は、ソフトバンクのシェアが4割強に達し、緒戦を制したもようだ。初参入のドコモは最下位だった。 - 新型iPhone料金競争始まる KDDIは既存ユーザーに手厚い優遇策
iPhone 5s/5cの販売に合わせ、携帯3社が端末価格や通信料金などを一新。顧客獲得競争が激化している。 - 新iPhone、「ドコモ、ソフトバンクから転入続いている」 KDDI田中社長
KDDIの田中孝司社長はiPhone 5s/5cについて「ドコモとソフトバンクから転入があり、auとしては非常にいい結果になっている」と緒戦の状況に自信を見せた。 - 「世界最高のネットワークだ」 孫社長、ドコモiPhone参入にも余裕「流出リスクほとんどない」
「ドコモのiPhone参入が4年前なら壊滅的な打撃だった」が、ネットワークの改善が進んだ結果、流出リスクはほとんどなくなった、と孫社長。今後の差別化要因となるネットワークは「世界最高」と胸を張る。 - ドコモ異例の他社スマホ買い取り 「iPhone 5」下取り合戦、3社そろって2万円台
iPhone 5の下取り価格は3社そろって2万円台に。新たにiPhone販売に参入したドコモは、他社のiPhone 5を下取りして顧客の呼び戻しを図る。 - ドコモ版iPhoneの強みは「総合力」――加藤社長「本当の戦いはこれから」
NTTドコモが参入し、国内3キャリア全てがiPhoneの取り扱いを開始。ドコモの加藤社長は「本当の戦いはこれから。端末の力に頼らず総合力で勝負する」と意気込む。 - auの新iPhoneは「他社と圧倒的に違う」 田中社長、「この日が来るのを待っていた」
「史上最強のiPhoneだ」――KDDIが「iPhone 5s」「iPhone 5c」を発売し、田中社長はネットワーク品質などの強みを説明して「同じiPhoneでも他社とは圧倒的に違う」と自信をみせた。 - 「4日間並びました」――ソフトバンクが銀座でiPhone 5s/5c発売セレモニー
ソフトバンクがiPhone 5s/5cの発売記念セレモニーをソフトバンク銀座で開催し、同社副社長の宮内氏と上戸彩さんが登壇した。最前列にいた人は17日の正午から並んだという。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.