宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月26日、9月にイプシロンロケットで打ち上げられた惑星分光観測衛星「ひさき」による木星と金星の初観測に成功したと発表した。軌道上での初期の機能確認が終了し、定常観測運用に移る。
11月19日に極端紫外線分光装置(EUV)で木星と金星を観測し、それぞれのスペクトルを取得した。木星からはオーロラなども検出されている。これに先立ち、天体を追尾する視野ガイドカメラ(FOV)の機能確認も実施した。
ひさき(SPRINT-A)は世界初となる惑星観測専用の宇宙望遠鏡。約106分で地球を1周する衛星軌道に投入され、木星プラズマや、火星など地球型惑星から大気が宇宙に逃げ出すメカニズムを調べる予定。1月以降、ハッブル宇宙望遠鏡などとの協調による木星観測などが計画されている。愛称は、イプシロンを打ち上げた鹿児島県内之浦の地名「火崎」から付けた。
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