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電話番号から個人を特定するのは非常に簡単──スタンフォード大学
MetaPhoneプロジェクトで無作為に選んだ5000人のデータで調査したところ、GoogleやFacebookでの検索だけで約3割の個人を特定できた。
研究者が少し調べれば電話番号から個人を特定できるのだから、米国家安全保障局(NSA)にできないとは考えにくい──。米スタンフォード大学のセキュリティラボの研究者、ジョナサン・メイヤー氏がセキュリティプロジェクトの調査結果を踏まえてこう語った。
同ラボはNSAを調査しており、11月にクラウドソーシングの研究プロジェクトMetaPhoneを立ち上げた。このプロジェクトでは、Google Playで公開したAndroidアプリ「MetaPhone」をインストールしたユーザーの協力の下、インストールした端末から個人情報を収集して研究している。
NSAは8月、米国民の電話による通話記録を収集していることを認めたが、あくまでもメタデータであり、個人を特定できるものではないと強調している。
だが、MetaPhoneプロジェクト協力者から無作為に選んだ5000人分のデータでテストしてみたところ、Google、Yelp、Facebookで検索しただけで27%に当たる1356人を特定できたという。100人についてさらに時間をかけて人力で検索したところ、60人を特定でき、安価な有料人物情報検索サービスInteliusを使ったところ、91人を特定できた。
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