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国立がん研究センターのPCが「GOM Player」悪用のウイルス感染
国立がん研究センター東病院のPC2台がウイルスに感染し、外部から不正アクセスを受けていたことがわかった。「個人情報漏えいの可能性は低い」としつつ、データ流出の有無や内容は引き続き調査していく。
国立がん研究センター東病院は2月6日、同病院のPC2台が動画再生ソフト「GOM Player」のアップデートプログラムを装ったウイルスに感染していたと発表した。
1月21日に感染の可能性を確認。1月3〜12日のあいだに外部からの不審なアクセスが計100件以上あったという。通信量の合計は1.1Mバイトで、1月8日以降はすべて0バイトだった。
感染PCは医師が学会発表資料などの作成に使用していたもので、患者情報としては患者ID、カタカナによる氏名などが一部含まれていた。不審な問い合わせなど具体的な被害事実が確認できていないことから、「個人情報漏えいの可能性は低い」としている。
カルテシステムとは別のネットワークで運用されており、診療機能への影響はないとしている。現在までに端末をネットワークから遮断し、同プログラムをアンインストール、ウイルスも駆除対応済みだという。
データ流出の有無や内容、種類に関しては現在も調査中。内閣官房情報セキュリティーセンター、厚生労働省などの関係機関と連携し、情報収集を進めるという。
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