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「STAP細胞」解説掲載の「Newton」、次号で「続報」 理研に徹底調査求める
科学雑誌「Newton」4月号に解説記事を掲載した「STAP細胞」について、記事のベースとなった論文に不自然な点が相次いで指摘されていることを受け、5月号に続報を掲載すると編集部が発表した。
月刊科学雑誌「Newton」編集部は3月12日、「Newton」4月号(2月26日発売)に掲載した解説記事「STAP細胞」について、記事のベースとなった論文に不自然な点が相次いで指摘されていることを受け、5月号(3月26日発売予定)に続報を掲載するとWebサイトで発表した。論文の主著者が所属する理化学研究所に対して、徹底した調査と速やかな結果の公表を求めている。
4月号では、「STAP細胞は、何がすごいのか?」と題し、1月29日に理研が発表したプレスリリースと、30日付けの「Nature」に掲載された2編の学術論文の内容に基づき、論文の共著者である理研の笹井芳樹グループディレクターと山梨大学の若山照彦教授への取材を経た上で、STAP細胞の解説記事を掲載した。
だがその後、論文に不自然な点が相次いで見つかり、若山教授が論文撤回を呼びかける事態に。これを受けて編集部は、5月号でこれらの状況を伝える続報記事を掲載するという。STAP細胞研究について新たな事実が判明すれば、今後の誌上で伝えるとしている。
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