君は読めるか 懐かしのMARQUEEタグで小説が高速で流れる「速読ウェブサービス」
古き良きインターネットの証、HTMLタグ「MARQUEE」を利用し、小説の本文が高速で左右に流れていく「速読ウェブサービス」が登場した。
「そのころわたくしは、モリーオ市の博物局に勤めて居りま」――宮沢賢治の小説「ポラーノの広場」の冒頭がブラウザのウインドウを右から左に高速に流れていく。hitode909さんが作成した「速読ウェブサービス」が話題だ。
開発のきっかけは17日、三菱東京UFJ銀行のWebサイトの上部に目立つ形で警告が表示されたこと。不審なメールによるパスワードの不正入手やウイルス感染などを利用者に警告するメッセージが右から左へ流れる様が、テキストを左右にスクロールするHTMLタグ「MARQUEE」(マーキー)を連想させ、「古き良きインターネットっぽい」「マーキー! 滅んだはずじゃなかったのか!」「何これなつかしい」とネットユーザーの間で話題になっていた。
これを見たhitode909さんが「流れる速さで読まないといけないけど、これをだんだん速くしていけばmarqueeの流れに身を任せて高速に文字読める気がする」と作ったのが「速読ウェブサービス」。青空文庫から抜き出したテキストがかなりの速さで左右に流れていく。なぜか真剣に目で追ってしまうこのサービスには「読めない」「わりと読める」「速読の練習にはならない」などさまざまな反応が寄せられている。
hitode909さんによると、開発のこだわりは「スピード感と文字のでかさ」で、「気が向いたら青空文庫の作品をなんでも読めるようにしようと思ってます」とのこと。自身のブログエントリにも「MARQUEE」を使用しており、「この記事はおよそ1分半で読めます」と事前に示したり、「クリックできなかった人のためにもう1回置いておきます」と前振りをしてリンクを2度貼るなど、刻々と流れていく文字を読みやすいよう工夫が施されている。
関連記事
- かなり目立つ、三菱東京UFJ銀行サイトのセキュリティ注意喚起 不審なメールやウイルスに警告
三菱東京UFJ銀行は、Webサイトのトップページ上でかなり目立つ形でネットバンキングの利用者に対し注意を喚起している。 - コピペも見抜ける? STAP細胞問題で活躍、テキスト比較ツール「デュフフ」とは
STAP細胞問題に絡み、テキストの差分を比較できるツール「difff」(デュフフ)が脚光を浴びている。フォームに2種類のテキストを入力するだけで、異なる部分を分かりやすく表示。論文などの“コピペ”を見抜くのにも役立つ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.