「LINE電話」番号偽装防止策を導入へ 端末SIM情報の確認など追加、未確認の場合は非通知に
「LINE電話」で電話番号を偽装できる可能性がある問題で、LINEが防止策を段階的に実施すると発表。端末のSIMカード情報を確認するなどのプロセスを追加し、これが確認できず再認証が完了しない場合は番号が非通知となる。
LINEユーザー向け電話アプリ「LINE電話」で電話番号を偽装できる可能性がある問題で、LINEは4月4日、防止策を段階的に実施すると発表した。まず月内をめどにアプリをバージョンアップし、端末のSIMカード情報を確認するなどのプロセスを追加。確認できない場合は発信者の電話番号は全て非通知とし、また新バージョン公開後、現行バージョンからの発信も全て非通知とする。
LINE電話はLINEアプリ内から一般の携帯電話や固定電話と通話できるサービス。利用にはLINEのIDとアプリのインストールが必要で、LINE ID取得時にSMSを使って認証を行う。
だが、(1)何らかの形で入手した他人の電話番号・端末によるSMS認証を使用することで、この他人の電話番号を別の端末でなりすますことができる、(2)解約した電話番号でもLINEを利用し続けられるケースがあり、この電話番号になりすまして発信が可能──という問題点が指摘されていた。LINEは3月末の時点では「悪用は極めて困難」としていたが、偽装できる可能性は残っていた(詳細記事:「LINE電話」番号偽装問題で同社が釈明 「悪用は極めて困難」との説明も、残る偽装の可能性)。
偽装防止策は段階的に導入するが、第1弾としてアプリのバージョンアップを4月中をめどに実施する。バージョンアップ版では新たに、端末・電話番号の確認プロセスとして、
- 端末のSIM情報の確認
- ネットワーク接続状況の確認
- 不正使用検知アルゴリズムによる確認
──を追加。このうち1つあるいは複数が確認されない場合、電話番号を利用して再認証を行う。再認証が完了しない場合、このアカウントからの発信は全て番号を非通知とする。
また新バージョンの公開後、現行バージョンでLINE電話を利用する場合、全て番号を非通知とする。同社はユーザーに対しバージョンアップへの協力を求め、その際「再度の電話番号認証をしていただく場合がございますので、ご了承ください」としている。
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