Googleのストリートビューによる住所特定アルゴリズム、reCAPTCHAの99%を解読
Google Mapsの住所特定に使われているストリートビュー画像の数字読み取りアルゴリズムの精度が上がり、reCAPTCHAの歪んだ数字の99%以上を読み取れるようになった。
米Googleは4月16日(現地時間)、Google Mapsの番地特定に使っている画像認識アルゴリズムの性能が向上し、90%の確度で数字を読み取れるようになったと発表した。
このアルゴリズムは、ユーザーがGoogle Mapsで目的地の住所を入力した場合などに地図上で正確な位置にマーカーを表示するために使われている。ストリートビューで撮影した写真に写っている番地などの数字を探し出して読み取り、既知の住所と照らし合わせることで位置を特定するというものだ。
このアルゴリズムの開発には、同社のreCAPTCHAチームも協力した。reCAPTCHAは、Webサービスが人間とボットを識別するために歪んだ画像で表示した文字や数字を入力させる「CAPTCHA」機能を無料で提供するサービス。reCAPTCHAでは数年前からGoogle BooksなどのOCR画像とともにストリートビューの番地の画像を採用している。ユーザーが入力したテキストは、Google Booksのコンテンツの改善とGoogle Mapsの番地特定に反映される。
新しいアルゴリズムにreCAPTCHAの画像読み取りをさせたところ、99%以上の確度で読み取れてしまったという。
Googleはこの結果から、人間と機械の識別を現行のCAPTCHAだけに頼るべきではないとしている。ただし、この結果はreCAPTCHAが破られやすくなったことを意味するわけではなく、この結果を踏まえてreCAPTCHAをより強固にしたという。
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