検索
ニュース

「ヤフ!OFFに」――「BOOKOFF」で買い取り「ヤフオク!」で販売 ヤフー・ブックオフ提携の狙い(1/2 ページ)

ヤフーとブックオフが提携。「BOOKOFF」で買い取った品を「ヤフオク!」で販売し、BOOKOFFの在庫流通の活性化とヤフオク!の品揃え強化を図る。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
画像
ブックオフの松下社長(左)とヤフーの宮坂社長

 「『ヤフ!OFF』になったつもりで“リユース革命”を起こしたい」――ヤフーの宮坂学社長は4月24日、中古書店「BOOKOFF」を運営するブックオフコーポレーションとの資本・業務提携を発表する記者会見でこう意気込んだ。提携で、全国の「BOOKOFF」店舗で買い取った商品を「ヤフオク!」で販売。BOOKOFFの在庫流通の活性化とヤフオク!の品揃えを強化し、中古市場として存在感を増すAmazonやフリーマーケット(フリマ)アプリに対抗する。

 ヤフーはブックオフに合計約92億円出資。この資金を活用し、ブックオフが主体となり、リユース業界として国内最大級の物流センターを首都圏に開設し、中古品流通の拠点とする。今回の提携などを通じ、ヤフオク!は流通総額1兆円を、ブックオフは利益倍増を目指す。

本を買うとき、Amazonだけでなくヤフオク!も

 まずBOOKOFF店舗の中古本をヤフオク!に出品する。現在、ヤフオク!では約200万冊の中古本を取り扱っているが、2016年度までにAmazonと同等の1000万冊を目指す。「本を買うとき、Amazonだけでなくヤフオク!も見ようと思ってもらえる場所にしたい」(宮坂社長)

 CD、DVD、ゲームソフトなど中古本以外の商品も順次、ヤフオク!で販売。BOOKOFF店頭での携帯電話の買い取りも強化し、年間10万台から100万台に拡大させる。今年7月からは「総合買い取り受付窓口」をBOOKOFF店舗内に開設し、アパレルやブランド品、雑貨などに買い取りを広げてヤフオク!に出品。扱う商品の幅を広げることで「リユースを当たり前にしたい」と、ブックオフの松下展千(のぶゆき)社長は述べる。

 15年度中をめどに、日本最大級・約5万平方メートルのリユースセンターを首都圏にオープン。BOOKOFFで引き取ってヤフオク!で販売する商品の倉庫として使うほか、商品管理や配送を代行するフルフィルメントサービスの提供、ヤフオク!出品者が商品を仕入れられるBtoBマーケットプレイスとしての活用も検討する。

 資本面では、ブックオフが5月15日払い込みでヤフーを割当先とする21億7620万円の第三者割当増資を行い、77億円の新株予約権付き社債も割り当てる。ヤフーはブックオフ議決権の15.02%を取得し、新株予約権を全て行使した場合の議決権割合は合計43.22%になる。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る