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「ローマ人の物語」初の電子化 Kindleストアで先行販売
「ローマ人の物語」(塩野七生)の電子書籍版が「Kindleストア」で先行発売。文庫版を底本とし、地図や写真なども収録した。
新潮社は4月25日、塩野七生さんの歴史小説「ローマ人の物語」電子書籍版の先行販売を、「Kindleストア」で始めた。単行本と同じ全15巻。文庫版を底本とし、地図や写真なども収録した。
第1巻「ローマは一日にして成らず」を890円(税別)で発売。2巻「ハンニバル戦記」は1400円で5月9日に発売する。単行本(A5判変型、1巻2484円・2巻3024円)より割安に設定。3巻以降も順次配信し、年内に完結する予定だ。
ローマ帝国の興亡を描く大長編小説で、シリーズ累計1100万部を超えた作品。日本語に加え、英語版も同時に発売。米国や英国、フランスなどのKindleストアで販売する。
塩野氏は電子版刊行にあたり、世界初の文庫版「タスカーヴィレ」を事業化したベネチアの出版業者・アルド社について触れ、「もしもあの時代に電子書籍が出現したとしたら、アルド社はどう対処していたでしょうか」などと空想をめぐらせる文章を、電子版第1巻に寄せている。
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