富士通は5月7日、半導体工場を転用した植物工場で栽培した「キレイヤサイ」シリーズとして、低カリウムのレタスを発売した。
「会津若松Akisaiやさい工場」(福島県)で栽培。通常のリーフレタスと比べてカリウム含有率が20%程度に抑えられており、カリウムの摂取制限のある透析患者や腎臓病患者でも安心して生食できるという。
塵や雑菌がほとんど存在しないクリーンルームで栽培し、農薬も使用しないため、洗わずに食べられるのも特徴。法人向けを中心に、順次全国で販売活動を強化していく。今後レタス以外の低カリウム野菜の栽培にも取り組み、16年度に売り上げ4億円規模を目指す。
環境コントロール、省エネ対策などのIT技術を活用した自社システム「食・農クラウド Akisai」によって、半導体工場のクリーンルームを転用した大規模植物工場の実証事業の成果。「東日本大震災からの復興支援と地域産業活性化に貢献したい」としている。
関連記事
- 富士通が野菜作りに参入 半導体工場を植物工場に
富士通は、半導体工場のクリーンルームを国内最大級の低カリウム植物工場に転用する実証実験を開始する。 - 半導体工場がレタス工場に変身 富士通、「低カリウムレタス」出荷 会津若松市で
富士通は、会津若松市内にある半導体工場の一部を植物工場に転用し、4月から低カリウムレタスの全国出荷を始める。 - 「親父の経験と勘をクラウドに蓄積」──明大・MSなどが取り組む“クラウドトマト”栽培
明治大学は、マイクロソフトら3社と“IT農業”の実証研究に取り組んでいる。生育環境に関わるデータをクラウドに蓄積し分析。水や肥料を最適な割合で与え、収量増加や品質の向上につなげる。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.