日本初MOOC「gacco」会員数5万人突破 第1弾東大講義は2万人が受講、「目標大きく上回る」
日本初のMOOCサービス「gacco」の会員数が5万人を超えた。第1弾講座は2万人が受講し「目標を大きく上回る成果」という。
NTTナレッジスクウェアは5月19日、日本オープンオンライン教育推進協議会(JMOOC)公認のMOOCサイト「gacco」の会員数が4月26日に5万人を超えたと発表した。第1弾講座は約2万人が受講したという。
一流大学の教授のオリジナル講義を無料で受けられる日本初のMOOCサービスとして4月にスタートした。毎週決められた講義ビデオを視聴して課題をこなしつつ、ディスカッションボードで講師や他の受講者と議論して学んでいく。最終課題を提出し、一定の成績を収めると修了証が発行される。
第1弾の東京大学 本郷和人教授の「日本中世の自由と平等」はビジネスパーソン層の30〜50代を中心に、当初の目標である5000人を大幅に上回る2万人の受講者を獲得。同社は、数百万人の利用者を抱える世界最大級MOOC「edX」の開設初年度(2012年)の1講座あたりの平均受講者が5万3000人であることと比較し「日本語を利用した地域MOOCがこれだけ支持されたことには重要な意味がある」――としている。
講師と直接対面し、ディスカッションで学びを深める「反転学習」の機会には、有料オプションながら13歳から81歳まで全国から約90人が参加。運営側が用意したもの以外にも、受講生が中心となり、自主的な勉強会も開催されたという。
4週間の講義を終え、最終課題提出者からは「日常の雑事から離れてた得がたい至福の時間だった」「海外に住みながら日本の大学の講義を受けることが出来て感謝」「終了してしまい残念、また受講したい」などの声が寄せられているという。
5月19日から第2弾講座として慶應義塾大学の村井純教授による「インターネット」が開講している。受講申し込みは現在も受け付け中。
関連記事
- 高等教育を誰でもどこでも無料で「JMOOC」スタート 会員数3万人突破 メインはビジネスパーソン
大学が提供するオリジナル講義をオンラインで無料受講できるMOOC講義の提供が始まった。スタート時点で会員数は3万人を超え、「100万人規模を目指す」と目標は高い。 - 大学教授の本格的な講義を無料で――日本初MOOC「gacco」、4月にスタート 希望者には対面講義も
大学教授によるオリジナル講義をオンラインで無料受講できる「gacco」が4月にスタートする。希望者にはより発展的な対面講義の機会を有料で設ける。 - 世界中に大学の知を無料で――広がるオンライン大学「MOOC」 トップレベルの学びを誰にでも
トップクラスの大学教授によるオリジナル講義が世界中どこからでもオンラインで無料で受けられる――数年前には考えられなかったことが起きつつある。高等教育の無料化はどんな未来をもたらすのか、そして国内での取り組みは。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.