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視線追跡型HMD「FOVE」、日本から登場 目の動きだけで仮想空間を操作
視線追跡機能を搭載し、目の動きで操作できる個人向けHMD「FOVE」を日本のベンチャーが発表した。来年夏のSDK発売を目指す。
ベンチャーのFOVEは7月25日、家庭用機器として世界で初めて視線追跡機能を持つヘッドマウントディスプレイ(HMD)「FOVE」を発表した。ゲームや医療分野での利用を見込み、来年夏の開発者キット発売を目指す。
これまでのHMDは視界は360度自由なものの、マウスやコントローラーによる平面操作がメインだった。FOVEは、視線追跡機能に加え、空間における頭の位置を取得する傾き検知やヘッドトラッキング機能を組み合わせることで、奥行きのある3次元空間で目の動きだけで操作できるのが特徴だ。
焦点位置を特定することで、見つめた位置がはっきり、離れるとぼけていく焦点表現を仮想世界で実現。よりリアルで没入感のあるゲーム体験を楽しめるという。産学連携研究として、医療福祉分野への展開も検討。手が不自由でも眼球の動きでマウスやキーボードを操作できるコミュニケーション機器などの開発を進めているという。
同社は7月、日本企業として初めて米Microsoftのベンチャー支援「Microsoft Ventures Londonアクセラレータプログラム」に採択された。Xboxとの連携を視野にグローバル展開を狙う。12月にプロトタイプの発表を予定し、開発者向けの専用SDKも準備中だ。
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