東大、14年度もオリジナル講義を世界へ無料配信 知識ゼロでも学べる「CG」新開講
東京大学が米「coursera」で講義提供を始める。昨年度に続き2回目の実施となり、五十嵐健夫教授によるコンピューターグラフィックスに関する講義が新たに開講される。
東京大学がオンライン無料教育プラットフォーム米「coursera」で8月5日に新たに講義提供をスタートする。同大大学院情報理工学系研究科の五十嵐健夫教授によるコンピューターグラフィックスに関するオリジナル講義「Interactive Computer Graphics」が初登場。講義は全て英語で、受講は無料。
MOOC(Massive Open Online Course)は、世界の一流大学や国際機関などの講義をオンラインで無料配信する学習サービス。ハーバード大、マサチューセッツ工科大(MIT)、スタンフォード大など米国の大学をはじめ世界各国で取り組みが進んでおり、最大プラットフォームの1つ「coursera」は100大学以上、700コース以上を開講している。東大は昨年秋に初めて参画し、2コースで計8万人以上の受講者を集めた。
今年度はペンやマウスで描いた2次元の絵を3Dモデルに変換するソフト「Teddy」などで知られる五十嵐教授が初参加。イラストをCGを使った問題解決やコミュニケーションを題材とし、CGに関するインタラクティブツールを紹介していくという。取り扱う分野はGUI、2Dイラストとアニメーション、3Dモデリング、ファブリケーション、現実世界でのインタラクション――など多岐にわたる。
講義は全7週間で、毎週10〜15分ほどのビデオを5本視聴した上で課題を提出する必要がある。専門知識の有無によって課題内容は2コースに分けられており、コンピューターサイエンスやプログラミングの知識がなくても受講できる。
昨年も開講した村山斉特任教授による「ビッグバンからダークエネルギーまで(From the Big Bang to Dark Energy)」も同時にスタートする。
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