ヤフー、一般向けゲノム解析サービス「HealthData Lab」10月開始
ヤフーが一般向けゲノム解析サービスを10月に始める。スマホアプリで取得した生活習慣情報と合わせて健康維持に関するアドバイスを行うサービスを目指す。
ヤフーは8月11日、生活習慣病や病気のリスクが分かる一般向けゲノム解析サービス「HealthData Lab」を始めると発表した。将来は毎日の生活習慣を記録するスマホアプリとの連動を目指す。
唾液から約5000の遺伝子を採取し、2型糖尿病、脳卒中、腎臓病などの生活習慣病、肥満や不眠症、アトピーなどの病気、尿酸値やアルコール依存などの体質を含む約300項目を解析できる。病気のリスクを知ることで効率的に予防でき、ライフスタイルの見直しや健康維持に役立つとしている。
合わせて、個人の健康情報を収集し可視化・保存できるPHR(パーソナルヘルスレコード)アプリも今冬に提供する予定。スマートフォンなどのデバイスを用いて睡眠時間や体重・体脂肪の推移を収集し、アプリ上で管理できる。将来はゲノム解析情報とPHRを総合的に解析し、健康維持のためのアドバイスを行うサービスを目指す。
個人情報については、有識者による「個人遺伝情報取扱審査委員会」を設置し、厳重な体制で臨むという。匿名化したデータは統計学的に解析し、個々人の体質に合った効果的な予防法の提案や医薬品の開発に応用していく。
サービス開始に先駆け、5000人の無料モニターを募集中。被験者はサービス向上と健康状態の追跡調査のため、最低2年間アンケートや調査に協力する必要がある。6月に同様の募集を行った際は30〜40代の応募が大半を占め、男性が63%、女性が37%だったという。
一般向け遺伝子検査は、ディー・エヌ・エー(DeNA)がすでに参入を表明。同種のサービス「MYCODE」は12日に提供を開始する。
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