育成ゲームなのに死にまくる 「生きろ!マンボウ」ヒットの裏側 開発した3人が起業、マンボウで世界へ(2/4 ページ)
マンボウが死にまくる育成ゲーム「生きろ!マンボウ」が人気だ。iOS版は60万ダウンロードを達成し、Android版も公開。世界にも打って出る。開発した24歳の3人はゲームメーカーを起業。「ゲームがある人生は楽しい」と伝えたいという。
考え抜いた結論は、「結局、大きくなりたいんだなと」。マンボウが深くもぐって餌を食べるのも、水面をジャンプして寄生虫を殺すのも、成長して大きくなるため。「大きいことは、マンボウの世界の中で、いいことなんだろうと」。
「生きろ!マンボウ」の主人公は最初は数キロ程度の「金平糖」サイズだが、餌を食べ、冒険に出て大きく成長、世界最大のマンボウ・2.5トン級を目指す。ただし性格はドジ。「大きくなりたいと燃えているけど、ことあるごとにドジって死んでしまう」というキャラだ。
水族館で見たマンボウは「すごくボーッとしていた」ため、ゲームのマンボウもとてものんびりしている。ボーッと泳ぎ、「あ”ー、おなかすいたー」「おさかなたべだいのー」と餌を求めたり、「あれ、ウトウトしてき・・・・・ZZZZ」と眠ってしまったりする。
危機に瀕すると「あれ、ちょ、曲がれない、ぶつかるうううう!!!」「ちょ、おま・・水面いたいこれ絶対・・・う、う、うわああああああ」などと思いっきり焦り、普段ののんびり加減とのギャップが笑いを誘う。
ゲーム内のマンボウは、イカやエビ、クラゲなどさまざまな餌を食べるが、これらはすべて、実際にマンボウが食べるものだという。「先日のアップデートで追加したイセエビは、野生のマンボウは食べないけど、水族館で食べさせていると飼育日記で見つけて」(中畑さん)
グラフィックスにはあえて、荒めのドット絵を採用。3人は、スーパーファミコンやゲームボーイなどドットの荒いゲームで遊んだ世代で、ドット絵に共通のノスタルジーやあこがれがあったためだ。
最初は「死んで終わり」だった
公開2カ月前の4月ごろ、ゲームは一度完成していた。3人で遊んでみたが、「3人とも『うーん』という感じで……」(宮川さん)。面白くなかったのだ。
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