LINEスタンプクリエーター、半数以上は「デザインの勉強をしたことがない」 趣味の延長や副業で活躍
LINE自作スタンプを制作するクリエイターの過半数は「デザインの勉強をしたことがない」アマチュア――会社員や主婦など、趣味の延長や副業として活動する人が多いことが分かった。
LINEは8月28日、「LINE Creators Market」で自作スタンプを制作・販売しているクリエイターの実態調査の結果を発表した。会社員、自営業、主婦など職業は多岐にわたり、「デザインの勉強をしたことがない」人が過半数と、趣味の延長や副業として活動している人が多いことが分かる。
性別は女性がやや多めの55.8%で、平均年齢は32.7歳。25〜34歳が全体の半数を占めており、最年少は10歳、最年長は63歳だった。職業は、「会社員」(31.5%)、「自営業・フリーランス」(29.3%)、「専業主婦/主夫」(10.3%)、「パート・アルバイト」(11.6%)がそれぞれ1割を上回っており、合計で全体の7割となっている。
居住地は東京都、大阪府、神奈川県の順に多く、首都圏や関西が中心だ。地方では北海道(8位)や沖縄(12位)のランクインが目立つ。
実際に業務としてクリエイティブ・アート系の仕事に就いている人は約4割にとどまり、「プロとして業務経験なし」(46.4%)以上に、「デザインの勉強をしたことがない」(50.6%)人が多いことが分かった。
制作の動機としては「自分のオリジナルのスタンプを作りたい」(67.5%)、「イラストを描くことが好き」(64.3%)、「自分のスタンプが受け入れられるか試したい」(56.2%)などが上位に。「収入・お小遣いを得るため」という回答は58.3%で3位だった。
使用ソフトは「イラスト・ペイント用ソフト」が7割以上を占めるが、「手書き」も1割を超えている。「ワープロソフト」「表計算ソフト」などの少数派も見られる。
40個1セットのスタンプ制作日数は「4〜7日」(25.4%)が最も多く、平均は16.3日となった。苦労した点として6割以上が「アイデア出し」と回答している。すでに2セット以上を販売している人は全体の35%だった。
同社スタンプ企画チームの渡辺尚誠マネージャーは「当初の目的だった『隠れたクリエイターに光を当てる』『副業の場として個人の創作活動を支援する』を実現できていてうれしい。今後も一部の著名人や有名クリエイターだけでなく、多くのユーザーに光があたり、売り上げの面でも支援できる体制を整えていきたい」とコメントしている。
調査は8月13〜18日に、スタンプ販売中のクリエイター893人に行った。
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