MSNが「20年で最大」のリニューアル 全世界でデザイン統一、マルチデバイス対応 パーソナライズ機能も強化
マイクロソフトのポータルサイト「MSN」がコンテンツ、デザインとも大幅リニューアルする。マルチデバイスに対応し、大手メディアと連携しコンテンツも拡充する。
日本マイクロソフトは9月8日、同社のポータルサイト「MSN」をコンテンツ、デザインとも大幅リニューアルすると発表した。米Microsoftの世界戦略に基づくもので、世界共通でマルチデバイス/レスポンシブデザインを採用する。プレビュー版も公開した。
米本社が掲げる「モバイルファースト、クラウドファースト」のもと、「プレミアムコンテンツ」「パーソナライズ」「いつでもどこでも」の3つを新戦略として掲げ、世界55カ国で統一UI、デザインを採用する。画面サイズによってカラム構成が変わるレスポンシブデザインで、上下左右のスワイプにも対応する。
コンテンツ面では、米New York Timesや英Guardian、仏Figaroなど各国の大手メディアとパートナーシップを組み、ニュースはもちろんフードやレシピ、ヘルスケア、旅行など全10セクションで記事をキュレーション。日本国内では朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、産経新聞の全国紙、ウォール・ストリート・ジャーナルなどのコンテンツを配信する。
産経デジタルと共同運営している「msn産経ニュース」は終了し、産経デジタルは独立サイト「産経ニュース」を10月1日にオープンする。
パーソナライズ機能も強化し、トップページのコンテンツ配置を変更したり、気になるキーワードの関連記事や株式銘柄のウォッチリストを表示できるようにする。Microsoftアカウントでログインすると、各デバイスで横断して同じ設定を適応するほか、One DriveやSkypeが起動しやすくなる。スマホ向けにはアプリ版も今後提供予定だ(iOS/Android)。
広告商品も大きく刷新。グローバルで月間4億2500万人、国内だけでも2500万人のユニークユーザーを抱える規模に加え、コンテンツ拡充により滞在時間が伸び、訪問頻度が増える効果を狙う。同じサイトデザインでマルチデバイスに出稿できることや、アカウントと行動履歴、検索履歴をひも付けられることで、より正確なターゲティングで多くのユーザーにリーチできるとしている。
日本マイクロソフトI&CE統括本部(Information&Content Experiences Group)の鈴木公子部長は、「グローバルでデザインを統一しつつ、多くのユーザーテストを重ねてローカルのニーズも吸い上げ、より見やすく分かりやすいデザインを追求した約20年の中で最大のリニューアルとなった。マイクロソフトのオンラインビジネス拡大を担うプラットフォームとして存在感を示していきたい」と話している。
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