DTMの名機「SC-88」から異端児シンセ「CZ」まで──レトロシンセがiPadでよみがえる姿を楽器フェアに見た(3/3 ページ)
「2014楽器フェア」には、ローランド「Sound Canvas」やPD音源のカシオ「CZ」のアプリが登場。復活した往年のシンセを会場で見てきた。
KORGブースでは、絶賛品切れ中のMIKU STOMPを弾いてきた
MS-20、Polysixをはじめ、自社シンセのiOS化では先行してきたKORGブース。iOS楽器としては「KORG Module for iPad」のリリースを間近に控えているが、今回は、初音ミクをギターで歌わせることができるストンプボックス(エフェクター)「MIKU STOMP」を試してきた。楽器店を中心に販売されているが、どこも品切れで入荷未定状態。開発担当者に話を聞いたところ、特定の部品が不足しているわけではなく、工場での製造が追いつかない状態という。
実際に試してみると、多くのギターシンセがそうであるように弦をはじいてから歌声が出てくるまでの遅延がちょっと気になる。しかし、それほどちゃんと弾けない自分でもちゃんとメロディーが出るのはおもしろい体験で、2種類あるランダム歌唱だけでも楽しめるのではないかと感じた。
KORGではこのMIKU STOMPと、もう1つ「けいおん!」の中でムギちゃんが弾いていたショルダーキーボード(キーター)のRK-100S(背面にイラスト入り)を展示していた。この2人のイラストがデカデカと展示されている様子は、楽器フェアの中では異端な雰囲気を漂わせていた。
初音ミクはヤマハブースのVOCALOIDコーナーにも。ヤマハブースの一画にはボカロネット、発表されたばかりのVOCALOID4が展示され、幅広い年齢層が訪れていた。
別コーナーにはヤマハの往年の名器が展示されており、当時高くて手に入れられなかった分厚いアナログポリフォニックシンセのCS-60や、持っていたのにどこかへ行ってしまった、片手で持てるモノフォニックシンセCS01などが展示されていた。このあたりもiOSアプリになると個人的にうれしいので、ヤマハのiOSアプリ開発部隊にはがんばってほしいところだ。
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