ヤマト運輸、「メール便」終了後の新サービス「DM便」発表 法人向け 上限はメール便と同じ164円
「クロネコメール便」に代わり、4月1日から法人向けにスタートする「クロネコDM便」のサービス内容が発表。料金の上限は「メール便」の上限と同じ164円としている。
ヤマト運輸は2月23日、3月末で廃止する「クロネコメール便」に代わり、4月1日から法人向けにスタートする「クロネコDM便」のサービス内容を発表した。内容物を「非信書」に限定したサービスで、料金は相対契約で決めるが、上限はメール便の上限と同じ164円としている。一般個人の顧客は利用できず、個人向けは「宅急便」のサービス拡充で対応する。
同社と契約した法人や団体、個人事業主向けに、カタログやパンフレットなどの「非信書」を全国一律運賃で配送するサービス。郵便受けなどに投函し、受領印はもらわない。
発送はセールスドライバーの集荷か同社直営店から行え、追跡サービスも利用できる。荷物のサイズは3辺計60センチまで、厚さ2センチまで、最長辺34センチまで、重さ1キロまで。
料金は数量や出荷形態に応じて顧客ごとに決めるが、上限金額はメール便の上限である164円。「郵便の代替として利用することを防ぐため、郵便料金と混同してしまうような定価額は設定しない」としている。
内容物の種類は事前に申告が必要。メール便で発送の都度必要だった署名は不要になる。内容物の印刷や、封入・封かんなどオプションサービスも提供。同社と契約済みの顧客は、4月1日以降も一定期間はメール便の料金のままDM便を利用できる。
同社は1月、メール便について、郵便法で禁じられている「信書」を、そうと知らずにメール便で送った顧客が罪に問われるリスクを防ぐためにサービスを終了すると発表していた。
DM便は、メール便の法人向け代替サービスとして提供。個人向けには4月1日から宅急便サービスを拡充し、「60サイズ」未満の荷物を400円台から(専用ボックス代込み、地域別運賃)翌日に対面配達するサービスを始める予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 「クロネコメール便」廃止 「信書」めぐり「顧客が容疑者になるリスク、放置できない」
「お客様が容疑者になるリスクを放置できない」――ヤマト運輸が「クロネコメール便」廃止。ネットオークションなどの配送手段に広く使われており、ネットユーザーへの影響は大きそうだ。