楽天モバイル、月900円で2.1Gバイトの格安データSIM投入 「モバイルを4本目の事業の柱に」と平井副社長(2/2 ページ)
「楽天モバイル」が「業界最安水準」のデータSIMや、富士通製の初心者向け端末「ARROWS M01」を投入。春の商戦期に向けユーザー獲得を加速する。
楽天モバイルに契約すると、楽天市場で買い物した際のポイント付与率が2倍に、楽天市場のプラチナ/ダイヤモンド会員なら3倍になるなど、楽天グループのサービスと連携した期間限定キャンペーンも展開。楽天トラベルや楽天ブックスでも対応するなど「社内の経済圏フル活用して対象範囲を広げる」としている。
対面販売、全国10拠点に
楽天モバイルの申し込みはオンラインが基本だが、昨年12月からは東京・渋谷の「楽天カフェ」で端末のタッチ&トライと対面販売を実施。「連日申し込みが殺到している」という。
今春、楽天本社の移転先・二子玉川(東京都世田谷区)と、東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地・仙台市にも販売拠点を設置する計画。早期に全国10店舗を展開するという。「より多くの顧客とタッチポイントを持てるよう、申込み受け付け拠点を拡大する」としており、今後も申し込み受け付け拠点を拡充していく。
1000万契約に向けて「1合目」 光セット割は「検討中」
楽天モバイルは昨年10月にサービス開始。契約者数は明らかにしていないが、「順調なスタート」だと平井副社長は話す。「仕組みやプロセスが準備でき、ようやくスタートが切れた。まだ1合目だが、これからこのビジネスは大きく成長するという確信を得た。新たな市場を、楽天流のやりかたでリードできる確信を持っている」
今回発表した新端末やキャンペーンなどの施策は「これまで行ってきたことをはるかに上回る大きな飛躍」という。「4カ月間で歩んできた道のりを倍ぐらいのスピードで加速できる。来年に向け、加速度を2倍、3倍……10倍と上げていきたい」
MVNO各社は、NTT東西地域会社の光回線を利用したFTTHサービスとモバイルサービスを組み合わせて割安で提供する「セット割」に次々と参入している。楽天モバイルのセット割参入については、「現時点では検討中。顧客のニーズに合わせて展開を考えたい」(フュージョンの池口正剛社長)と述べるにとどめた。
平井副社長はシスコシステムズの社長を務め、2月に楽天に入社し、20日に代表取締役への昇格が決まったばかり。「楽天が持つ幅広いビジネスのポートフォリオと優秀な人材に驚いた。彼らと一緒にさらなるグローバライゼーションを推進し、人材の開発のお手伝いがしたい。楽天が持つ非常に幅広いサービスのポートフォリオは他社にない大きなアドバンテージだ。楽天モバイルは、国内のみならず海外を含め、広いポートフォリオを横串でつなげる役割がある」などと抱負を述べた。
関連記事
- 「楽天モバイル」端末拡充 IGZOスマホなど追加 激化するMVNO競争、楽天の生き残り策は
「楽天モバイル」に、IGZOディスプレイを搭載したシャープ製「AQUOS SH-M01」と、Huawei製ファブレット「Ascend Mate7」が追加。MVNO競争が激化する中、楽天グループの資産を生かして差別化していく。 - 楽天がMVNOに参入 ドコモLTEを月額1600円から「楽天モバイル」
楽天が「楽天モバイル」でMVNOに参入。ドコモLTE/音声対応SIMを月額1600円から提供する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.