VAIO Phoneは「ストライクゾーンど真ん中」 端末代込み・LTE使い放題で月3980円(2/2 ページ)
「ストライクゾーンど真ん中に直球を投げた」――VAIOブランド初のスマートフォン「VAIO Phone」が登場。スペックはミドルレンジ級ながらVAIOブランドと洗練されたデザイン、リーズナブルな通信料金で、顧客に積極的に選んでもらえるスマホを目指した。
VAIO Phoneは「ストライクゾーンど真ん中」
日本通信が先行した格安SIM市場は急速に拡大を続け、SIMフリースマートフォンの普及も拡大している。一方で、SIMフリー端末市場は国内メーカー製の高級モデルと海外メーカーの低価格モデルに二分しており、低価格モデルは「安いからこれでいいか」と消極的に選ばれていると、日本通信の福田尚久副社長は指摘する。
「VAIOはAppleと十分に対抗できるブランドだ」と、日本通信の三田聖二社長はブランド力に期待。VAIOスマホは高級モデル・低価格モデルの間の「ストライクゾーンど真ん中に直球を投げた」(福田副社長)た端末。ブランド力と高級感あるデザインを採用しつつ、余計な機能はそぎ落とし、顧客に積極的に選んでもらえるミドルレンジ端末と位置付ける。
「ソニーとガチに戦う気はない」
VAIOが先日発表した新「VAIO Z」はオリジナリティーの高いハイエンド機だったが、VAIO Phoneはミドルレンジで特筆すべき機能もない。一方で、単体価格は5万1000円と「格安」とも言えず、中途半端な立ち位置にも見えるが、ハードの機能はあえてベーシックなものに抑えつつ、通信とサービス、料金と組み合わせることで付加価値を提供したいという。
「ハードはコモディティー化している。機能を足したり画面を大きくしても顧客は満足しないが、サービスと組み合わせて問題を解決する時に付加価値が生まれる」と日本通信の三田社長は指摘。「専用SIMと組み合わせた時の通信とのトータルコストで見ると非常に安くなっており、他社の3万円台の端末と比べても“真ん中”だ」(福田副社長)とアピールする。
VAIOの関取社長も、「ハード単体ではなく、ハードと通信のパッケージングの中で新たな価値を提供できると考えた」と協業の背景を説明。今後もさまざまなデバイスと通信を組み合わせ、パートナー企業とともにサービスを提供していきたいという。
VAIOはスマートフォン参入で出身母体のソニーと競合することになるが、関取社長は「ソニーからVAIO PhoneへのVAIOブランド利用を快く許諾をいただいた。ソニーはメガキャリアを中心とした商売で、MVNOではあまり競合するつもりはなく、“ガチ”に戦う気はあまりない。新たな可能性に挑戦できれば」と話している。
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