DeNA、キュレーション事業を強化 プラットフォーム構想「DeNA Palette」発足 年内10ジャンルに
DeNAがジャンル特化型のキュレーションメディアプラットフォーム構想「DeNA Palette」を発表した。ライフスタイル分野をカバーすべく拡大し、年内に10メディアの展開を予定する。
ディー・エヌ・エー(DeNA)は4月6日、キュレーションプラットフォーム事業を強化すると発表した。「DeNA Palette」プロジェクトのもと、ジャンル特化型キュレーションメディアを展開する。女性向けファッション、などに続き、新たに旅行、男性向けファッション、子育ての3分野を追加し、年内に10ジャンルへの拡大を目指す。数年内にキュレーションプラットフォーム全体で月間アクティブユーザー5000万人規模を目指す。
キュレーションメディアは、専門家やユーザーがネット上の情報を選び、まとめて読者にすすめるサイトやアプリ。同社は昨年10月に住まい・インテリアの「iemo」、女性向けファッションの「MERY」を相次いで買収。12月にはレシピ・食卓の「CAFY」を自社で新たに立ち上げ、キュレーションメディア事業に本格的に参入した。
新たにスタートする3メディアのうち、旅行分野は月間アクティブユーザー数300万人超という「Find Travel」を2月に買収する形でスタート。男性向けファッション「JOOY」、子育て「cuta」(6月から)は、他サービスのノウハウを踏まえて自社で立ち上げる。外部企業からの持ち込みや既存サービスの買収も視野に、年内に計10ジャンルへ拡大する考えだ。
まずジャンルを拡大し、ライフスタイル分野全体をカバーしていくフェーズ。成長に合わせ、各ジャンルへの興味関心の強いユーザーに向けたネイティブ広告やターゲティング広告、ファッションアイテムやインテリアのEC、旅行の手配など、ユーザーのリアルな行動や消費につながるビジネスに広げていく方針だ。
「Find Travel」の井出一誠代表は「スタートから7カ月で月間ユーザー300万人まで伸ばしてきたが、採用面や収益モデルの構築など、自社だけでは成長に限界がある部分もあった。広報や採用を含めたバックオフィスサポート、人材の確保、広告モデルの確立など、DeNAのリソースやノウハウを生かしてさらにスピード感ある展開をしていきたい」とグループへの合流について話す。
守安功CEOは「買収した2メディアは合流後も成長が好調。急成長するキュレーションサービスを広く深く展開することで、よりコンテンツの価値を高めると同時に、DeNAがこれまでスマートフォンを中心にユーザーを獲得してきた強みを生かせるはず」と意気込んでいる。
関連記事
- DeNA、「食」特化のキュレーション「CAFY」 サービス第3弾、衣食住カバー
DeNAがレシピや盛りつけ方、カフェ情報など食に特化したキュレーションプラットフォーム「CAFY」をスタートした。 - DeNA、キュレーションプラットフォームに参入 「iemo」「MERY」買収
DeNAがキュレーションプラットフォーム事業に参入。専門ジャンルに特化したプラットフォーム「iemo」「MERY」を買収し、数年後にプラットフォーム全体でMAU5000万人を目指す。 - 「やめといたら?」と言われたが、出してみると大反響 DeNAの“オタク情報”専門アプリ「ハッカドール」が目指す未来
「やめといたら?」。DeNAのオタク情報専門ニュースアプリ「ハッカドール」は、社内で何度も止められたという。「面白いコンテンツよ、もっと届け!」――アプリには、企画者のそんな思いが込められている。 - DNP、スマホ特化キュレーションサービス「MEETTY」 本や映画から旅行プランまでまとめて紹介
大日本印刷がスマホ特化型キュレーションサービス「MEETTY」をスタートした。本や映画から雑貨や旅行プランまで紹介できる。 - ニュースアプリ利用者トップは「SmartNews」 上位3アプリ、1年でユーザーが倍以上に
ニールセンの調査によると、ニュースキュレーションアプリの利用者数トップは「SmartNews」。2位の「Gunosy」、3位の「Yahoo!ニュース」とも、利用者数が1年で倍以上に増えた。 - キュレーションマガジン「Antenna」300万ユーザー突破 コンテンツと一緒に楽しめるECサービス開始
画像を中心としたデザインが特徴のキュレーションマガジン「Antenna」が300万ユーザーを超えたと発表した。記事コンテンツとともに楽しめるECサービスもスタートする。 - 「やる以上は絶対の勝算を」 任天堂、スマホ本格進出の狙い なぜDeNA? 「ガチャ」は? 岩田社長語る
「スマートデバイスとゲーム専用機の間に架け橋を」――任天堂とDeNAが資本・業務提携。スマホゲームを通じてゲーム人口を増やし、専用機にも誘導する狙いだ。任天堂は新ハード「NX」も開発中と発表。岩田社長は「専用機への情熱も失っていない」と強調した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.