ペットボトルキャップ回収NPO、寄付を停止していたと謝罪 「方向転換を連絡せず、誤解招いた」
ペットボトルのキャップを集めてワクチンに寄付する運動を進めているNPO法人「エコキャップ推進協会」が、寄付が1年半前からストップしていたことを明らかにし、謝罪した。
ペットボトルのキャップを集めてリサイクルすることで世界の子どもたちにワクチンを届けるという運動を進めるNPO法人「エコキャップ推進協会」が、1年半前からワクチン代を寄付していなかったとして、「結果的にエコキャップがワクチンにならなかった」として謝罪するコメントをWebサイトに掲載した。
「使い道の方向転換を図った事実を連絡しなかったことが今回の誤解を招いてしまったと反省している」という。今後は「国境なき医師団」などへの寄付を行うという。
この問題では、同日付けの朝日新聞が、同協会がキャップの売却益があるにもかかわわらず、ワクチン代を寄付していないことが分かったと報道。記事によると、同協会の矢部信司理事長は事実関係を認め、「(キャップを集めている協力者を)裏切り申し訳ない」と話したという。
同協会は、一般から集まったキャップはリサイクル業者に売却し、売却益の一部を認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを日本委員会」(JCV)に寄付してきた。だがJCVは昨年12月、同協会の寄付が2013年9月以降ストップしていることを明らかにし、「ペットボトルキャップを集めてくださっている支援者のみなさまの善意や信頼に背くもの」として再三呼び掛けたが、善処されなかったとして説明を求めていた。
同協会はWebサイトで、JCVへ寄付が滞り、「結果的に皆様のエコキャップがワクチンにならなかったこと、またそれをご報告しなかったことを深くお詫び申し上げます」と謝罪し、今後について説明した。
13年度まではJCVに寄付したきたが、「ポリオの撲滅が99%達成されている」として、「次にどの様な方法で社会貢献させていけるのか考えた」という。この段階で報告しなかったことが「誤解を招いてしまった」という。
この結果、障害者施設との連携によるキャップリサイクルの推進と、「国境なき医師団」への寄付を今後の柱に考えているという。国境なき医師団へは国際ロータリーを通じて寄付するとしている。また「このほかにも、エコキャップで得た売却益は国内外にこだわらず皆様に納得いただける使い道を考えていきたい」と説明している。
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