LINEメッセージも? Android端末のデータを第三者が読み取れるソフト、セキュリティ会社が警告(2/2 ページ)
Android端末にインストールすることで持ち主のLINEメッセージなどを第三者が読み取ることも可能なソフトが日本で市販されているとして、セキュリティ会社が警告している。
ソフトは、スマホにUSBで接続したPCからインストールする必要がある。インストールしてもホーム画面にアイコンなどは表示されず、リモートからコマンドを受信するまでバックグラウンドで待機するようになっている。
ソフトの販売サイトでは、「Android端末内のデータ・GPS位置情報・動作を遠く離れたPC上からリアルタイムでチェック」「LINEのメッセージをPCでチェック」などと機能を説明。紛失したスマホの追跡や「データのバックアップ」「サボりぐせのある社員の勤怠チェック」といった用途を挙げている。
販売サイトは「他人のAndroid端末に無断でインストールすることはプライバシー侵害にあたります・絶対に行わないでください」と、他人の端末にインストールする場合は持ち主の合意の下で行うよう求めているが、Lookoutは「同意を得ずに使用されることを想定していると思われる」と指摘している。
ソフトを販売している横浜市のソフト開発会社は昨年、電子書籍のDRMを回避してコピーを可能にするソフト「コミスケ3」を販売したとして、当時の社長と社員が逮捕されている。
ソフトをインストールするにはスマートフォンを入手する必要があるため、Lookoutはリスクについては現時点では限定的とみている。同社による同ソフトの検出数は多くはなく、日本に限られているという。ただ、個人がこっそりと第三者の仕事用端末にインストールすれば企業スパイの強力な道具になり得ると指摘。OSの抜け道を使っていることもあり、「OSに依存するセキュリティ手段のみでデータ保護は十分に行えないということを示している」としている。
スマホにインストールすることで相手の行動が追跡するというAndroidアプリ「カレログ」が問題になった際、セキュリティ会社のMcAfeeは「絶対に見知らぬ/信頼できない人とデバイスを共有しないでください」と警告している。
関連記事
- DRM回避は「電子書籍のコストを増大させる」 日本電子出版協会が“コミスケ事件”にコメント
電子書籍コピーソフト「コミスケ3」を製造したソフト開発会社社長などが逮捕・起訴された事件を受け、電子書店やDRMメーカーなどで構成する日本電子出版協会が見解を発表した。 - まとめサイト作成ソフト「2chまとめビルダー」販売終了
「究極の2chまとめ作成ツール」をうたっていたWindows用ソフト「2chまとめビルダー2」が販売を終了した。 - 「カレログ」改善版リリースへ 端末所持者が利用契約、無料化
Androidアプリ「カレログ」問題で、開発元が改善版の「カレログ2」を10月11日にリリースすると発表。端末所持者がサービスを契約する形に改め、料金も無料にする。 - 「カレログ」をMcAfeeがスパイウェア認定 「信頼できない人とデバイスを共有しないで」
「カレシの行動まるわかり」をうたったAndroidアプリ「カレログ」について、McAfeeが「Android/Logkare.A」というスパイウェアと認定。ウイルス対策ソフトに対応させた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.