ニュース
米連邦政府OPM襲撃の中国ハッカー集団、United Airlinesの乗客名簿も入手か
6月に米連邦政府人事管理局が発表した約2000万人以上の個人情報流出の犯人とみられる中国ハッカー集団が、同時期に航空大手のUnited Airlinesからも乗客名簿を盗み、クロスリファレンス可能なデータベースに追加したとBloombergが情報筋の話として報じた。
米航空大手のUnited Airlinesは5月あるいは6月初旬に、米連邦政府の人事管理局(OPM)への不正侵入と同じ組織に侵入されていた──。米Bloombergが7月29日(現地時間)、複数の情報筋の話としてそう報じた。
OPMは6月4日、サイバー攻撃により約400万人(その後、約2150万人と修正された)の職員および元職員の個人情報流出の可能性を発表した。この犯行は中国のハッカー集団によるものとみられている。
Bloombergによると、United Airlinesの攻撃では詳細な個人情報を含む乗客名簿が盗まれたという。これらの情報は、中国政府が構築している米連邦政府関係者のデータベースに統合され、クロスリファレンスが可能になると情報筋は語った。
この攻撃は7月にUnited Airlinesがニューヨーク証券取引所とほぼ同時にダウンした件とは関係ないという。Bloombergは、このハッカー集団は数カ月にわたってUnited AirLinesのネットワークに潜伏していたとしている。
関連記事
- ニューヨーク証券取引所がシステム障害で約3時間半ダウン 「サイバー攻撃ではない」
NYSEで8日の午前11時半から約3時間半にわたってすべての銘柄の取引が停止した。原因は「内部の技術的な問題」で「サイバー攻撃ではない」としている。 - 米連邦政府、400万人分の個人情報流出の可能性を発表 中国ハッカーの犯行との報道も
米連邦人事管理局が、同局のシステムに何者かが不正侵入し、約400万人の職員および元職員の個人情報が流出した可能性があると発表した。複数の米メディアが、当局がこれを中国ハッカーの犯行とみていると報じた。 - 中国のサイバー犯罪集団、TechNetを踏み台に
中国のサイバー犯罪集団「APT17」はMicrosoftのTechNetにアカウントを作成して、フォーラムへの投稿にマルウェア制御用インフラのコードを仕込んでいた。 - 米機関で続く深刻なサイバー攻撃、衛星データ受信に障害発生
今度は米海洋大気局(NOAA)に対するサイバー攻撃が発覚し、過去数週間の間にNOAAの4つのWebサイトがハッキングされたと明らかにした。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.