テレビ離れ世代をつかめる? 日テレ、ネット限定で“24時間テレビ” 新人女子アナ司会番組にアニメ全話配信も
日本テレビは9月20日午前1時から、24時間のネット番組を同社サイトなどで配信する。「スマホやタブレットで十分という人たち」向けにネットでしかできない番組を放送する試みだ。
日本テレビは9月20日午前1時から、24時間のネット番組を同社サイトなどで配信する。「カミツキガメを釣り上げる瞬間」などを目撃するためにひたすらライブ配信したり、アニメ全話の一挙配信など、地上波では難しい番組を「スマホやタブレットで十分という人たち」に向けて配信する試みだ。
配信するのは4チャンネル。そのうち「テレビのムコウ」は今年入社したアナウンサーの尾崎里紗さん、笹崎里菜さんが担当し、「尾崎里紗アナひとりでスタッフ全員分の昼ごはんを作ってみよう!」「勝てばこの後の地上波に生出演!人狼〜NTVアナウンサーVS大人気ネット配信者〜」といった企画を繰り広げるバラエティだ。
「マチヅヅケル24時」は「北海道から生中継 牛の出産の瞬間を待つ」からスタートし、「アヒルの孵化の瞬間を待つ」「クレーンゲームが空になる瞬間を待つ」など、“決定的瞬間”を待ち続けるというチャンネル。日テレ傘下のHuluが協力する「AKB24時間ちゃんねる」、「俺物語!!」「ガッチャマンクラウズインサイト」全話を配信する「俺は日テレアニメが好きだぁーッチャ!」もある。
「テレビじゃできないテレビの向こう側に踏み込んだ企画」がうたい文句だ。「テレビのムコウ」はYahoo!テレビとニコニコ生放送、LINEライブキャスト、「マチツヅケル24時」はニコニコ生放送でも同時に配信する。
NHK放送文化研究所が実施した最近の調査では、テレビを短時間しか見ない人や「必要ない」という人が増えるなど、テレビ離れの傾向が鮮明に。ネットの活用はテレビ局にとって急務だが、日テレの試みはネット世代をつかめるだろうか。
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