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Google、今秋にも中国市場に再参入か しかし困難も
中国市場から5年前に撤退したGoogleが今秋にも再参入するといううわさがある。しかし、その道のりは平坦ではなさそうだ。
中国市場から2010年に撤退した米Googleが、この秋にも再参入するかもしれない――ロイター通信など複数のメディアが今月に入ってから一斉にそう伝えている。
Googleはかつて中国の検索市場でシェア3位を占めるなど同国に注力していたが、政府による検閲問題をめぐって5年前に撤退を表明。以後はGoogle Playなど大半のサービスが中国から利用できない状況になっていた。
しかし5年を経て、Googleは巨大市場の魅力に抗えなくなったようだという。まずはGoogle Playを足がかりに、各種サービスの提供を再開するとみられている。
一方、Googleの中国復帰への道のりは険しいという指摘もある。中国のネット市場はすでに百度(Baidu)やAlibabaなどの中国企業に占有されているほか、Google Playが使えない中国では、現地のスマートフォンメーカー(Huawei、Xiaomiなど)が独自にアプリストアを立ち上げている。
また再参入に当たっては、中国国内でのデータ保管や検閲といった厳しいルールを受け入れる必要もある。5年という長い時を経て中国のネット民に忘れられたGoogleは、これらの障壁を全て突破して存在感を示せるだろうか。
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Googleは「検閲は続けない」としており、中国語版検索エンジンや中国オフィスを閉鎖することもやむなしと考えているようだ。
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