スウェーデン王立科学アカデミーは10月7日、2015年のノーベル物理学賞をニュートリノの研究で知られる梶田隆章 東京大学宇宙線研究所教授とアーサー・マクドナルド クイーンズ大学(カナダ)名誉教授に贈ると発表した。
受賞理由は「ニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動の発見」。
梶田氏はニュートリノ観測施設「スーパーカミオカンデ」(岐阜県飛騨市)でニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動を確認し、1998年に発表していた。
ニュートリノの質量発見でノーベル賞候補とされていた、梶田氏が学んだ戸塚洋二・元東大宇宙線研究所所長は2008年に死去した。梶田氏は追悼文で「非常にたくさんのことを戸塚先生から学び、いくら感謝してもしきれない思いです」と述べていた。
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