3大メガバンク系VCから資金調達 資産管理アプリ「Moneytree」成長の理由(2/2 ページ)
資産管理アプリ「Moneytree」を開発し、3大メガバンクから大型出資を受けるなど注目の高いスタートアップ、マネーツリー。話題を集める「Fintech」分野で躍進する理由とは。
“Fintech界のAWS”を目指して
マネーツリーのサービスは個人向けに限らない。法人向けには、「Moneytree」の搭載技術を応用し、金融機関やカード会社から取引明細情報を自動的に取得できるデータアグリゲーションサービス「MT LINK」を提供する。今年1月に弥生会計の会計ソフト、2月に大日本印刷(DNP)の家計簿アプリ「レシーピ!」と連携しているほか、今月には日本アイ・ビー・エムの「IBM Bluemix」とのAPI連携も発表した。
同技術は「Moneytree」上で、最新の口座情報を表示するために、独自で開発を続けてきたものだ。こうしたデータアグリゲーションの技術は15年ほど前から存在したが、運用コストの高さが課題となり、一般企業で利用されることはなかったという。近年、クラウド技術が発展し、ようやく日の目を見た時期に、マネーツリーが「MT LINK」を開発したのは、ベストなタイミングだったと言う。
「MT LINKは、金融機関、企業、個人をつなぐプラットフォーム。『to C』と『to B』を両立するAmazonのビジネスモデルに例えるなら、“Fintech界のAWS”と言えるかもしれない」(チャップマンCEO)
日本発のスタートアップのほとんどが社内ベンチャーとしてスタートする中、全くの更地から立ち上がったマネーツリーだが、チャップマンCEOによれば「この提携はマイルストーンに過ぎない」という。「日本から海外へと羽ばたくFintech系スタートアップは前例が皆無。大手企業の社内ベンチャーでもないので後ろ盾もない。今後も効率良く低コストで開発を進め、より多くのユーザー、法人に使ってもらえれば」(チャップマンCEO)。
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