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「日本のアニメ業界に非常に大きな問題」――三菱の硬質色鉛筆生産終了、業界団体が対応へ
「日本の商業アニメーション業界にとって非常に大きな問題」――三菱鉛筆が硬質色鉛筆の生産終了を発表したことを受け、業界団体が対応に乗り出した。
「日本の商業アニメーション業界にとって非常に大きな問題」――三菱鉛筆が「硬質色鉛筆」の生産終了を発表したことを受け、日本アニメーター・演出協会(JAniCA)が対応に乗り出した。同製品へのニーズを業界関係者に聞くアンケートなどを行い、三菱鉛筆との協議にいかすとしている。
硬質色鉛筆(「硬筆」とも)は通常の色鉛筆より芯が細くて硬いのが特徴で、グラフを書いたり、文字を書き込むといった用途に向く。三菱鉛筆はこのほど、赤色を除く硬質色鉛筆の生産終了を告知。「継続の要望をいただいているが、販売数が製造単位に満たない状況が続いてきたため」という。
JAniCAによるとこの鉛筆は、業界内で愛用者が多く、動画注意事項などでこの色鉛筆の使用が規定されている制作現場も多いため、生産終了は「日本の商業アニメーション業界にとって非常に大きな問題と認識している」という。現在、市場では在庫が払底し、新規注文もできない状態になっているという。
JAniCAは三菱鉛筆と協議し、状況を確認中。あわせて、Webサイトで業界関係者に対し、2016年3月末までに不足する同製品の数量や、同製品への意見、三菱鉛筆製以外の硬筆色鉛筆での代用方法などを聞くアンケートを実施。不足見込みの情報を三菱との協議に活用したり、代用品の情報をまとめて順次公開する予定だ。
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