ロボットの「おもてなし」も間近 表情豊かなアンドロイドに注目:2015 国際ロボット展
東芝の「地平ジュンこ」、フジキンの「ダ・ヴィンチ」など、人間をリアルに再現したアンドロイドが「2015 国際ロボット展」に登場。
「2015 国際ロボット展」(12月5日まで、東京ビッグサイト)には、東芝の「地平(ちひら)ジュンこ」など、表情やしぐさがリアルな人間型アンドロイドが出展され、来場者の視線をくぎ付けにしていた。
東芝は10月に発表した女性型のアンドロイド「地平ジュンこ」を出展。昨年同社が開発した「地平アイこ」の2号機で、観光客向けに日本語、英語、中国語でイベントや店舗の情報を話す。
今月、東京のアクアシティお台場にオープンする観光案内所で本格デビューを予定する。会場の“自己紹介”によると、「今後は韓国語、ドイツ語、フランス語も学ぶ」と言い、アイこ、ジュンこに次ぐ三女「かなえ」の存在も明らかにした。
博物館向けに恐竜ロボットなどを提供するココロは、女性型の「アクトロイド」を出展している。空気圧を制御し、機械音や発熱を防ぐ「エアサーボシステム」を採用。腕や上体の大きな動きから、唇の細かな突き出し動作まで、肌の質感だけによらず、駆動方式の向上によって“人間らしさ”を追求した。
同社のロボットは、7月にリゾート施設「ハウステンボス」(長崎県佐世保市)にオープンした「変なホテル」のフロント業務も担当し、チェックイン手続きのサポートを行っている。
流体制御システムなどを手掛けるフジキンのブースには、レオナルド・ダ・ヴィンチのアンドロイドが登場。大阪大学の浅田稔教授(ダ・ヴィンチミュージアムネットワーク理事長)のもと、年齢や顔つき、体型、身長などを推定し、シリコンや人工毛で晩年の姿を再現した。
表情や首の動きはバックヤードのスタッフがリモート操作する仕組み。加工したスタッフの声をリアルタイムで流すとともに、唇の動きも微調整し、「わしはダ・ヴィンチじゃ」「どこから来たんじゃ?」と来場者と会話を楽しむ――という一幕も見られた。
9月には国際ミラノ万博で展示したほか、今月中にグランフロント大阪北館にも登場する予定だ。
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