SSDは、データ読み書きスピードや静粛性、耐衝撃性、省電力性、省スペース性など、多くの面でHDDを上回っている。ただ唯一の欠点は高価なことだ。以前より安くなったとはいえ、1TバイトSSDの市場価格はいまだに同容量のHDDの7倍以上することも珍しくない。しかし、この欠点もいずれ解消されるだろう――そんなレポートが発表された。
台湾の市場調査会社TrendForceがこのほど発表したレポートによると、SSDの1Gバイト当たりの価格は2012年に99セントだったのが15年には39セントと、四半期で10%以上のペースで急落しているのに対し、HDDは同期間で9セントから6セントとほぼ変わっていないという。またHDDの技術革新は17年まで進まず、今後も大幅な価格低下は見込めないとみている。
一方、SSDの1Gバイト当たりの単価は16年に24セント、17年に17セントまで落ちると予想している。単価下落によって市場占有率も向上し、17年には一般向けノートPC新機種の41%にSSDが搭載される見込みだという。
このレポートを受け、近い将来にはSSDがHDDの価格を下回るのでは――という説もネットで浮上している。SSDの価格下落がいつまで続くかは定かではないが、仮にHDDの価格がほぼ変わらず、SSDの価格が現状のペースで下がり続けるとすれば、両者の価格は20年代前半にも逆転するかもしれない。
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