米Googleが、腕時計型デバイスなどに搭載できる「針なし採血器」を開発しているかもしれない。同社がこのほど取得した米国特許からそんなうわさが持ち上がっている。
特許を取得したのは、陰圧の膜を皮膚に押し当て、急激に圧力を変化させて血液を採取する技術。似た仕組みの「無痛注射器」(針を刺さずに高圧で薬剤を発射して体内に注入するもの)はすでに実用化されているが、これはその発想の逆をいくものだ。
血液採取は生活習慣病などの検査に欠かせず、今後ますますの需要が見込まれている。この針なし採血器を腕時計型のウェアラブル端末に搭載すれば、脈拍や血圧と一緒に血液成分のデータも気軽に収集でき、健康管理に役立てられるだろう。
Googleは、自動運転カーなどを研究している次世代技術開発プロジェクト「Google X」を通じ、医療やヘルスケア向けテクノロジーの研究も行っている。日本でも10月に発売した機能性スプーンなどに続き、次は痛みのないウェアラブル採血器を製品化するつもりかもしれない。
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