「着るセメダイン」「IoT肌着」など“衣料型”に注目 導電性繊維・接着剤を活用:ウェアラブルEXPO
グンゼの導電性繊維、セメダインの導電性ペーストなどを活用した衣料型ウェアラブルが「第2回ウェアラブルEXPO」に出展されている。
「第2回ウェアラブルEXPO」(1月13〜15日、東京ビッグサイト)で、導電性繊維を編み込んだグンゼのインナー、導電性ペーストを活用した「着るセメダイン」など、衣料型ウェアラブルが目立っている。
グンゼは、NECのIoT(Internet of Things)関連技術を活用した肌着を参考出展。導電性繊維をインナーに加工し、センサーをめぐらせ、日常的に着るだけで姿勢や消費カロリー、心拍などを計測できる。通気性も良く、洗濯も可能だ。
収集したデータは、ユーザーのスマートフォンに自動送信し、姿勢や体のゆがみなどを可視化。データはスマホ経由でNECのクラウドにも蓄積する。2016年内を目標に、スポーツジムなどのインストラクターが指導時の参考データとして活用する予定だ。
接着剤「セメダイン」を販売するセメダインは、低温で硬化する導電性ペースト「セメダイン SX−ECA」を活用。布地に回路やLEDチップを接着し、LED電球が光る衣装「着るセメダイン」を出展している。
シリコンゴムや布、紙などに貼り付けでき、伸び縮みしても回路は途切れない。ペーストは液状のため、塗布や印刷が容易なのも特徴だ。同社の担当者は「衣服やシューズなどのほか、ベッドのシーツなど、あらゆる用途を想定している」と言い、端末の着用・操作も不要なことから、医療・介護での活用を見込むという。
旭化成せんいは、伸縮電線「ROBODEN」(ロボ電)を出展し、衣服に配線を沿わせてLED電球を光らせるデモを披露。伸縮性に富み、屈曲部に沿って配線できるため、たるみを少なくできるのが特徴だ。配線の省スペース化や、配線が周囲に引っ掛かるのを防ぎ、衣服向けの細線タイプだけでなく、産業ロボット用の高耐久配線も用意する。
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