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“縄文のG”発見 4300年前の土器からゴキブリの卵 熊本大
縄文時代後期に当たる約4300年前の土器からゴキブリの卵によってできた痕が見つかった。縄文時代の家にもGはいたことになる。
縄文時代後期に当たる約4300年前の土器からゴキブリの卵によってできた痕が見つかったと熊本大学が発表した。屋内ゴキブリが縄文時代の遺跡から見つかったのはおそらく初めてだという。縄文時代の家にもゴキブリがいたことになり、日本のゴキブリの起源などを知る手がかりになりそうだ。
同大文学部の小畑弘己教授が、大野原遺跡(宮崎市)から出土した土器を調査。表面の穴にシリコンゴムを流し込み、型どりする手法で調べたところ、4300年前と4000年前の土器から1点ずつ、ゴキブリの卵によってできたと推定される10〜11ミリの圧痕が検出された。
圧痕を現生のゴキブリのものと比べたところ、クロゴキブリのものによく似ているという。クロゴキブリは中国南部が起源の外来種とされており、土器から圧痕が見つかったことから、約4300年以前に大陸から日本に渡来したか、あるいは実は外来種ではなく、日本在来種である可能性も考えられるという。
同遺跡からはコクゾウムシの圧痕も多く見つかっており、東日本的な定住性の高い集落だったとみられる。
日本の屋内ゴキブリは、在来種のヤマトゴキブリとクロゴキブリのほかは、原産地はアフリカだと考えられている。古代の文献にヤマトゴキブリとみられるものが記載されているのがこれまでの初出で、今回の発見はこれを大きくさかのぼる。
小畑教授は「我が国におけるゴキブリの進化と伝播に関する新たな問題点を提起する発見」とコメントしている。
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