ソニー、アニメ「冴えカノ」の加藤恵をリアル再現 4K映像でおしゃべり:AnimeJapan 2016
アニメ「冴えない彼女の育てかた」のヒロイン・加藤恵と会話を楽しめる「加藤恵Project」を、ソニーが「AnimeJapan 2016」に参考出展した。
アニメ「冴えない彼女の育てかた」のヒロイン・加藤恵と会話を楽しめる「加藤恵Project」をソニーが企画し、「AnimeJapan 2016」(3月26〜27日、東京ビッグサイト)に出展した。「加藤恵と過ごす日常の研究」と題し、4Kテレビ内のキャラクターが日常生活をサポートする実験展示となっている。
リモコンの音声ボタンを押し、内蔵マイクを使って「自己紹介をして」「名前を呼んで」「大好きだよ」「結婚しよう」などと質問すると、表情や身振りを変えながら、答えを返してくれる。
ソニーの音声対話技術を駆使したスマートフォン向けアプリ「めざましマネージャー」を、Andrid TV向けに応用した。2Dイラストを原画のまま立体的に動かす「Live2D」を使用し、4K液晶の大画面に加藤恵が現れる仕組みだ。原作のイラストレーター、深崎暮人さんが作画を担当し、通常のアニメのような“のっぺり感”を軽減した。
声優・安野希世乃さんの声を新たに録り下ろし。時刻を設定しておくと、アプリが勝手に起動する「目覚まし」のほか、天気予報や占いの結果を教えてくれる機能も用意。現状、アプリ「めざましマネージャー」への実装は正式に予定していないが、「いずれは『BRAVIA』などの液晶テレビにプリインストールできれば」(担当者)という。
そのほか、会場のブースでは、小型のピコプロジェクターを使い、画面の枠から飛び出す立体的な映像や、表情が豊かに変化するプロジェクションマッピングも公開した。同社のRDSプラットフォーム 未来創出室の大畑浩司プロデューサーは、「ただ技術を見せるだけでなく、人気のキャラクターと組み合わせ、ファンに体感してもらうと同時に、映像関係者やコンテンツ制作者にも訴求していきたい」という。
開発を手掛ける同社のUX・マーケティング本部、倉田宣典さんは、「加藤恵というキャラクターを自分が好きな以上、自分たちを含むファンを裏切るわけにはいかない」と話す。「仕事なのは当然だが、『仕事にしない』と感じるほどに開発チームで楽しみながら、作り込んだ」(倉田さん)。
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