渋谷・スクランブル交差点で深夜の“男祭り” 巨大屋外広告が一夜でチェンジ:あなたの知らないプリンタの世界(2/2 ページ)
世界一有名な交差点の1つ、渋谷・スクランブル交差点。目に入るたくさんの屋外広告が一夜にして入れ替わる日があることをご存じでしょうか。深夜0時を回るころ、何が起きているのか――華麗なる“男祭り”に密着しました。
東京中の高所作業車、大集合
ふと向かい側、SHIBUYA TSUTAYAの大きなビルを見上げると……。
左右から伸びる高所作業車!
近くで見るとかなり迫力があります。いくつもの路地に所狭しとひしめき、空に足場を伸ばす作業車たち。きっと、東京の高所作業車のかなりの割合が今ここに密集しているはずです。
109MEN'Sの壁面を占める巨大広告も一夜でチェンジ。あんな高いところに……。
ビビビビーッとロープを切りながら外していきます。
真っ白になった壁に新しいビジュアルを取り付けて、
ストンと落とす!
お分かりの通り、ビルの壁面、ガラス面、巨大な広告物のサイズは高さ10メートルを超えるようなものばかり。そのほとんどが大型プリンタで印刷されています。巨大なインクジェットプリンタの最大印刷幅は5メートル、長さは印刷素材が続く限り、無限です。
時刻は午前2時。昼間は色と音であふれる渋谷スクランブル交差点の景色が、すっきりと白く殺風景になった貴重なパノラマ写真がこちらです。
一夜で街は様変わり
「そういえば、気付いたら変わってるな」の裏側はこんな風になっていたのでした。月末の最終日、日付の変わったあとのまさに丑三つ時に、たくさんの職人さんによってアクロバティックに貼り替えられているのですね。
これからだんだんと暖かくなってきます。渋谷で終電を逃してしまった方はちょっと上を向いてみてください。華麗な技の競演を垣間見ることができるかもしれません。
著者:霄洋明(おおぞら・ひろあき/Hiroaki Ozora)
日本HP大型プリンターエバンジェリスト。ワイドフォーマット事業本部に所属し、大型のインクジェットプリンターのソリューションアーキテクトを担当。
東京都中野区出身。学生時代は総合格闘技と彫刻(木彫・塑造)に熱中。大型インクジェットプリンタ黎明期ともいえる1996年頃にアルバイト入社した画材店で大型プリンタと出会う。
その後、広告代理店で、屋外/交通広告・商業施設装飾・サイン計画などに関わり、企画ディレクション・制作施工管理を経験。2010年より 日本HPに入社。デジタル印刷を活用したサイン・ディスプレイとインテリアデコレーションの企画・制作・施工の知見を生かし、HP Latex・UVプリンタ(業務用大型プリンタ)の市場・用途開発を担当。現在は、デジタル印刷技術によってサイン・ディスプレイ業界、インテリア業界、印刷業界をつなげるハブとなってお客様の事業領域拡大を支援することがテーマ。
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