LINE、「財務局の立入検査前に資料を修正」報道を否定 ゲーム内アイテムの供託金めぐり
LINEは、ゲーム「LINE POP」のアイテム「宝箱の鍵」などが「通貨」に当たると説明した社内資料を、関東財務局の立入検査前に同社が修正していたと伝えた一部報道を否定した。
LINEは4月7日、ゲーム「LINE POP」のアイテム「宝箱の鍵」などについて、資金決済法で規制される「通貨」に当たると説明した社内資料を、関東財務局の立入検査前に修正していたと伝えた一部報道について、「立入検査のために修正を行ったものではなく、『社内用と分けた』などという事実は一切ない」とコメントを発表した。
資金決済法では、プリペイドカードやゲーム内のポイントなど、あらかじめ代金を支払い、買い物時に決済するものを「前払式支払手段」(通貨)と定義。発行者が破たんした場合などにユーザーを保護するため、未使用残高が1000万円を超えたときはその半額以上を法務局などに供託することを義務づけている。
7日付けの毎日新聞は、LINE法務部が昨年7月、社内向けに作成した資料で、「通貨に該当したアイテム」としてLINE POPの「宝箱の鍵」や、パズルゲーム「ポコパン」の「クローバー」を明記していたと伝え、資料の写真も掲載した。同社は今年1月から関東財務局の立入検査を受けており、2月に財務局に提出した同じ日付・タイトルの資料では、「通貨に該当したアイテム」の項目自体を削除していた――という。
この資料についてLINEは、「今回の立入検査よりも前に当社が作成し、社内の見直しによって変更したもの」で、「立入検査のために修正を行ったものではなく、社内用と分けたなどという事実は一切ない」と説明。資料は「作成・変更の経緯も含めて関東財務局に提出し、協議している」という。
また、財務局による立入検査は定期的なものであり、「多岐の事項にわたる一般的な検査として粛々と進められている」と説明。LINE POPの「宝箱の鍵」とLINEポコパンの「クローバー」が通貨に該当するかは「立入検査の過程の一部として議論されている」と認め、「結論に至るにはまだ時間がかかる見込み」とコメントしている。
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