「ビルゲイツ」がLinuxを標的に?
WindowsではなくLinuxを標的としたワーム型のマルウェアが猛威を振るっている。管理者の方は、「彼」からの侵略に注意を払ってほしい。
コンテンツデリバリーサービスの先駆者であるAkamai Technologiesが、Linuxを狙う悪質なソフトウェア(マルウェア)について警告している。
Akamaiはこのマルウェアが作り出したボットネットの深刻度を「高」にしている。そしてこの、WindowsではなくLinuxを狙うマルウェアの名前を、「BillGates」としている。
「BillGates」は、インターネットに接続され稼働中のLinuxシステムに、SSH経由でパスワードの総当たり攻撃をしてくる。root権限を乗っ取ると、分散サービス妨害攻撃(DDoS攻撃)を仕掛けるボットネットを構築し、他サイトへの攻撃を始めると同時に、次のターゲットを探す。rootパスワードを変更していない管理者がいるかぎりはいまだに有効なようだ。このボットネットからのトラフィックはすでに100Gbpsを超えているという。
またこのレポートでは、日本国内(AkamaiのTokyo洗浄センター)で捉えられたトラフィックのピーク時のものは、308Gbps中71Gbpsに及んだことが示されており、深刻な問題として考えねばならない。ネットワークルータやNAS、ウェブカメラなどLinuxを使った機器のログインパスワードを、デフォルトのまま、あるいは簡単な文字列にしていないか、もう一度確認したい。
Linuxと敵対していたビル・ゲイツ、スティーブ・バルマー時代ならともかく、サティア・ナディラ治世のMicrosoftではLinuxサブシステムをWindowsに組み込むほど親和性は高くなっているのだが。
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