居酒屋チェーンを展開する鳥貴族は4月26日、フランチャイズ加盟企業「ダンク」の従業員430人分の扶養控除申告書が、3月21日に盗難に遭っていたと発表した。現在のところ、盗まれた書類は見つかっていない。個人情報の不正流用などの事実は確認していないという。
同社の従業員が3月21日未明、従業員430人分の扶養控除申告書を顧問税理士に郵送しようと大阪市内を移動中、立ち寄ったコンビニエンスストアで車上荒らしの被害に遭った。同従業員の私物とともに申告書が盗まれ、同日中に所轄警察署に被害届を提出した。書類には、各人のマイナンバーを含む個人情報が記載されている。
3月22日から4月4日にかけ、顧問税理士や弁護士、総務省などに相談し対応を検討。5日にダンクが鳥貴族に報告し、対応を協議した上で、14日にダンク社長より各従業員に直接謝罪した。
鳥貴族は「個人情報書類の管理に関する社内管理体制の不備が原因」と説明。「情報管理の重要性を再度深く認識し、管理体制の見直し、セキュリティ強化などを実施し、外部の専門家による定期的な検証を行うことで再発防止に努める」(同社)としている。
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