Googleのラリー・ペイジ氏、個人的に“空飛ぶ自動車”企業に1億ドル以上出資とのうわさ
Googleの共同創業者でAlphabet会長のラリー・ペイジ氏が、2社の飛行自動車企業に1億ドル以上つぎ込んでいるとBloombergが報じた。1社の社長はGoogleの自動運転車プロジェクトを立ち上げたセバスチャン・スラン氏という。
米Googleの本社キャンパス近くにあり、飛行可能な自動車のプロトタイプが目撃されている謎の新興企業Zee.Aeroに、Googleの共同創業者で現在米AlphabetのCEOを務めるラリー・ペイジ氏が個人的に1億ドル以上出資していることが明らかになったと、米Bloombergが6月9日(現地時間)、複数の情報筋の話として報じた。
Zee.Aeroの飛行自動車のプロトタイプについては、2013年に地元メディアが報じたが、これまでGoogleとの関係などについては不明だった。Bloombergによると同社は2010年創業だ。
同社が手掛けるのは、垂直離陸/着陸が可能で、着陸後そのまま自動車として走行できる“空飛ぶ自動車”という。
Zee.AeroのWebサイトには、「A地点からB地点に移動するための、よりよい方法を設計・構築・テスト中」とある。会社概要には「輸送の革命的な新しい形を開発している」とも書かれており、航空機設計、機械学習、空力音響などに詳しい人材を募集している。
ペイジ氏はZee.Aeroだけでなく、同様の飛行自動車企業Kitty Hawkにも出資しているという。同社はZee.Aeroからスピンアウトしたチームが立ち上げたもので、Zee.Aeroの近くに本拠を置いている。Kitty Hawkの社長は、元Google Xで自動運転車プロジェクトを立ち上げたセバスチャン・スラン氏。LinkedInによると、同氏は2014年8月にGoogleを退社している。
空飛ぶ自動車は米Terrafugiaや日本のCARTIVATORなど、複数の企業が取り組んでいる。
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