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“死角”を減らすルームミラー 後方カメラの映像表示 村上開明堂が開発
車内のルームミラーに、車の後方をカメラで撮影した映像を表示するシステムを、村上開明堂が開発した。後方下部や側方などの死角を減らせるという。
自動車のバックミラーメーカー村上開明堂は6月17日、車両の後方をカメラで撮影し、ルームミラーに映し出す「電子ルームミラー」を開発したと発表した。必要に応じて、カメラ映像の機能と、通常の鏡の機能を切り替えできる。2018年の発売を目指す。
車内のルームミラーにカメラモニター機能を搭載し、通常の鏡としてだけでなく、車の後方に搭載したカメラの映像を映し出すディスプレイとして利用できる。故障や事故などの電源喪失時やエンジンをオフにしている時などは自動で鏡に切り替わる。従来のミラーの視認性のよさを残しつつ、電子機器を活用して死角を減らし、安全運転や満足度向上につなげる狙いだ。
車の後方と下後方に2カメラを搭載する「ハイブリッド インナーミラー」、右・左側方、後方、下後方に4カメラを搭載する「マルチ ミラー システム」の2種類を開発した。車をバックする時に、従来は死角だった後方下部の確認が可能になる。「マルチ ミラー システム」は画面を3分割し、視線を動かさず左右と後方を一度にチェックできるという。
車の安全基準に対しては国際的な法改正や標準化が行われており、日本でもバックミラーやサイドミラーをカメラモニタリングシステムで代用する「ミラーレス車」の設計・製造を17日に国土交通省が解禁した。
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