米ITベンチャーのKIND Financialは米Microsoftと提携して、合法的なマリファナ事業のためのソフトウェア販売に乗り出すことになったと、Marijuana.comで発表した。
KINDは、州や自治体がマリファナの種から販売までを監視するためのソフトウェアでビジネスを展開している。KINDの管理システムを利用すると、すべてのマリファナの苗にはバーコードまたはRFIDタグが付けられ、製品になっても個別のIDで管理され、モバイルアプリケーションによって徹底的にトレースされる。
「我々が政府の契約を得られるよう助力することが、Microsoftのマリファナ事業の目的の一つ。また、我々のソフトウェアからAzureクラウドへの転送量が増加すれば、Microsoftの利益になる」と、KINDのデイビッド・ダイネンバーグCEOはMarijuana.comに語っている。
米国では州によって個人あるいは医療用のマリファナ使用が合法化されており、その動きは広がりつつある。合法的マリファナ販売は大きなビジネスチャンスとみられるが、大手IT業界からの参入は初めてだろうとされている。
一方でこのビジネスには、闇ルートへの転売をいかに防止するかが重要な課題となっており、種から販売までを監視するKINDのシステムはそのために有効だと考えられている。またダイネンバーグCEOは、Microsoftの参入がこの分野に疑わしい目を向けていた人たちの意識を変えるとしている。
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