東京商工リサーチによると、哲学や社会学の専門書を手掛ける新思索社が7月13日、東京地裁から破産開始決定を受けた。債権者18人に対し、負債総額は5099万円。
1994年創業。「精神と自然」「精神の生態学」(グレゴリー・ベイトソン著)や「社会学への招待」(P・L・バーガー著)など、哲学や社会学の専門書で知られたが、出版不況で売り上げが伸び悩み、業績低迷が続いていたという。
そうした中、同社の代表取締役・小泉孝一氏が死去し、事業継続を断念。2016年7月8日に取締役が破産を申し立てていた。
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