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銀座線と丸ノ内線の“秘密基地” 東京メトロ「中野車両基地」に行ってきた太田智美がなんかやる(2/3 ページ)

東京メトロと東京大学生産技術研究所が、高校生向けに鉄道ワークショップを開催。地下鉄の“秘密基地”に潜入してきた。

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 続いて「台車職場」へ。台車とは、車両本体の下に取り付け、車軸や車輪などを設置する部分。ここでは車軸や台車枠、集電装置などを点検、修理している。


東京メトロ「中野車両基地」
パンタグラフ。バネ圧で高さを調整している

東京メトロ「中野車両基地」

東京メトロ「中野車両基地」

東京メトロ「中野車両基地」
列車の連結器

東京メトロ「中野車両基地」
連結器を移動させる作業

東京メトロ「中野車両基地」
工場内が暑いため、蚊取り線香を腰に付けている

東京メトロ「中野車両基地」

 台車職場は広く、建物が2つに分かれており、車軸や台車枠を扱う建物に入ると先ほどとは打って変わってスーっと涼しい風を感じる。実は、ここでは地中熱を利用した最新の空調システムを使用している。地下の土は夏も冬も一定の温度を保っているため、夏場でも涼しいのだ。


東京メトロ「中野車両基地」

東京メトロ「中野車両基地」
地中熱空調システム

 広々とした空間の中、点検・整備を終えて新品の車輪が付いた車軸がきれいに並べられている。車輪は外に向かって切り下がっているのが重要で、路線によって車輪の切り下がり角度も異なるそうだ。例えば、丸ノ内線と比べて千代田線はもっとなだらかな踏面形状になっているという。


東京メトロ「中野車両基地」
広々とした新品の車輪置き場。車輪の重さは1トン。値段は1台車につき1000万円ちょっとする

東京メトロ「中野車両基地」
車輪はすり減ってしまうため新しく代えるが、車軸は代えない

東京メトロ「中野車両基地」
車輪。外に向かって切り下がっているのが分かる。中には2種類の踏面形状の電車が走っている線もあるという

東京メトロ「中野車両基地」
使用後にはすり減り隙間ができる

 車輪の横側から見た姿にも注目したい。車輪は強度を強くするために波打っている。新品の車輪は厚みが約5センチ。これが、再びこの工場へ戻ってくるころには削れて約1.8センチまで細くなっているという。


東京メトロ「中野車両基地」

東京メトロ「中野車両基地」
新品のときは5センチ

東京メトロ「中野車両基地」
戻ってくるころには1.8センチに……あと3センチ削れたら脱線の危険性があるという

東京メトロ「中野車両基地」

東京メトロ「中野車両基地」
オレンジ色のものがブレーキ。車輪を押さえつけて回転を止める。オレンジ色の部分が削れてなくなる前に交換する

東京メトロ「中野車両基地」
車輪格納庫

 車輪はすり減ってしまうため定期的に代えるが、車軸は基本的に同じものを使い続ける。ただし、再出荷前には必ず超音波検査で中に傷がないか調べるという。

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