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「英国小学生全員が学ぶARM搭載IoT」が日本でもMaker Faire Tokyo 2016

BBC micro:bit互換機が技適を取得してMaker Faire Tokyo 2016でテスト販売されている。

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 メイカームーブメントの牽引役となっているイベント「Maker Faire Tokyo 2016」が東京ビッグサイトで8月6日と7日の2日間開催されている。会場はRaspberry Pie、Arduinoなど個人ベースのIoT製作の主役となっている小型コンピュータをはじめ、3Dプリンティング、ドローン、ロボット、ロケットなどさまざまな展示・実演が行われている。

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東京ビッグサイトの西2ホールとアトリウムが会場

 スイッチサイエンスでは、英国の11〜12歳の日本でいう小学校高学年全員に無償配布されている超小型コンピュータ「BBC micro:bit」の日本向け互換機「chibi:bit」を会場でテスト販売している。3200円。

 ARM Cortex-M0プロセッサ、25個のLEDと2個のボタンスイッチ、加速度センサーと磁力センサー、BLE機能を搭載。Bluetoothは技適取得済みだ。本家のほうは技適のため日本では使えないので互換機を開発したという。なお、会場で販売しているバージョンはBボタンが動作しない問題があるため、正式版発売時にクーポン発行で対応する可能性があるという(正式決定ではない)。

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5×5のLED、その左右にボタンが用意されている

 BBC micro:bitの先祖であるBBC Microは、1980年代に英国で教育のために導入されたコンピュータで、その次世代機開発のためにARMプロセッサが考案された経緯があり、micro:bitはある意味ルーツに還るコンピュータ。だが、今回はフルサイズのパソコンではなく、IoTの要となる、センサー、LED付き超小型ボードコンピュータだ。

 開発はブラウザから行う。子どもたちはブロックエディタで、もっと高度な開発はJavaScript、Pythonでも可能。「イギリスだからパイソンなんですよ。モンティ・パイソン。これ重要です」と、スイッチサイエンスの大木真一さんは誇らしげだ。

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単4乾電池2本で動作するchibi:bitをティッカータイプのネームプレートにしている大木さん
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ライントレーサーのデモ

 BBCのサイトでは、Pokemon GOブームにあやかった歩数計ほか、さまざまなチュートリアルが提供されている。ソフトバンクグループがARMを買収し、IoTにその未来があると孫正義社長はぶちあげたが、英国ではIoT教育が小学生レベルから始まっている。日本でも同様な取り組みを行う必要性があるのではないだろうか

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