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「ネット選挙は票にならない」覆す 参院選29万票の山田太郎氏、落選後も「表現の自由守る活動続ける」

7月の参院選でネットユーザーの支持を受け、29万票を獲得しながら落選に終わった前参院議員の山田太郎氏が、参院選の振り返りと今後についてブログで発表した。

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 7月の参院選でネットユーザーの支持を受け、29万票を獲得しながら落選に終わった前参院議員の山田太郎氏が8月9日、参院選の振り返りと今後についてブログで発表した。今後も表現の自由を守る運動を継続し、ロビー活動などを続ける。活動資金は、新会社を立ち上げたりオンラインサロンを運営するなどして捻出する。

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山田氏のブログより

今井絵理子氏に並ぶ得票数 「ネット選挙は票にならない」覆す

 山田氏は参院選で、新党改革の全国比例から出馬。表現の自由のほか、児童養護・障がい者政策、製造業振興などについて訴えてきた。

 「ネットどぶ板」と称し、ネットを通じて多くの人とコミュニケーションが取れるよう工夫。多くの政治家のように、ネットを告知のツールとして使う「上から目線」ではなく、ユーザーの意見や肌感覚を教えてもらうツールとして活用することを心がけ、「ネット選挙は票にならない」という「永田町の常識」を覆したと振り返っている。

 東京・秋葉原の事務所には多数のボランティアが集まり、30万枚のビラ1枚1枚に「証紙」を貼る作業は最初の4日で終了。「4日間で証紙を貼り終えたところは、組織のある団体や、費用を払って外部に委託している候補者を含めても、他ではあり得ないスピード」だったという。街宣車はさまざまな人からもらったキャラクターイラストを貼った「痛車」で、秋葉原で人気を集めた。

 得票数は29万票と、6年前の参院選時の得票数(3万票)の約10倍にのぼったが、新党改革が1議席も獲得できなかったため落選した。29万票は、全国比例の野党候補者の中ではトップ得票で、与党では、元SPEEDの今井絵理子さんの31万票に匹敵する数字だった。

 29万票の重みを前に山田氏は、「これからも表現の自由のために活動を続けていかなければいけないという決意を新たにした」という。

ロビー活動継続、新会社などで資金捻出

 今後は、何人かの国会議員と連携を取りながら、情報収集・発信やロビー活動を継続。あわせて、自身が設立した「表現の自由を守る党」を「表現の自由を守る会」に改名し、表現の自由を守る運動を続ける。コミケ期間中の国際展示場駅前での街頭演説会も継続するという。

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表現の自由を守る会公式サイトより

 活動資金捻出のため、「ニューカルチャーラボ」という新会社を設立。マンガやアニメ・ゲームを「サブカルチャー」ではなく「ニューカルチャー」ととらえ、それらを当たり前のものとして受け入れている若者の消費動向や行動様式を分析し、その結果に基づいて政府や企業に働きかけるビジネスを展開する。

 新たに、オンラインサロン「山田太郎の僕たちのニューカルチャー」(月額1000円〜)をオープン。表現の自由についてのディスカッションや情報提供を行う。

 今後の政界への復帰については、仮に参院選なら3年後になり、「政治状況は今とはだいぶ変わってしまっている」と展望した上で、「そのタイミングで、表現の自由を守るために、何がベストな選択なのかを考え行動したいと、考えてく」としている。

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