配達も“シェア” Uberのフード宅配「UberEATS」の配達員をやってみた(6/6 ページ)
登録した配達員が空き時間に配達できる「UberEATS」が29日にスタートした。早速配達員をやってみたakiyanさんが、配達の仕組みや感想、時給などを詳しくリポートする。
時給はどれくらいなのか?
時給は、「うまくやれば最低保証なしで2000円くらい行ける時間もあるようになるのでは」と思いました。
報酬は1注文あたりの単価と、距離に応じて上がります。ローンチ初日時点では、1〜2キロ程度の移動で、1注文で約600円の報酬でした。
1つの配送にかかる時間は、通知を受けて、店舗に取りに行き、出来上がりを待ったり待たなかったりして、20〜30分です。なので、1時間あたりの配達数は2回くらいがいいところです。
600円×2回だと1200円なので、この単価を上げる策としては、「注文が集中する時間に、人気レストラン近くで出待ちする」のが必須でしょう。
複数の注文を1つの店舗から同時に受け取って配送しても注文ごとの単価はそのままなので、1注文ごとよりかなり効率よく稼げます。
ただ、配達員が増えすぎて注文が回ってこないことも考えられるので、そこは読めないところですね。まあ、それもそれで調整されて、皆が「これくらいなら続けよう」という時給に落ち着くのでは、と思います。
ちなみにローンチから2日間の 29、30日には、原付は2600円、自転車は2100円の最低保証時給がつきました。これからも雨の日などの配達員が減ってしまう場合や、クリスマス時期などに、最低保証時給のインセンティブが発生しそうです。
身元確認はどうやっているか
身元確認は、日本人か外国人かによって提出する書類が違います。僕は運転免許証をアプリからアップロードし、3日ほどで承認されました。
UberEATSとの関係図
UberEATS、店舗、配達員、注文者との関係を、これまで聞いた説明から図にしてみました。
UberEATSの立場は、店舗と配達員を繋ぐマッチングを業務として行っているとのことで、配達中に起こることは基本的に配達員の責任で、配達員自身が対処しなくてはなりません。配達員が行うのは、配達のほかに、店舗とのやりとり、注文者への連絡、事故対応などです。
例えば料理をだめにしてしまったときは速やかに店舗に連絡すると、おそらく、店舗側は作り直して再配達をUberに依頼します。このときの配達員は別で用意されたりもするのでしょう。
道路は危険
しかし数件配達してみて「道路って危険だなあ……」とつくづく思いました。
また、UberEATSは雇用ではなく業務委託なので、労災は降りません。配達中の事故やトラブルは自己責任です。従来型の宅配ピザなどは雇用なので、万が一のことがあっても対応してくれます。
こういったリスクプレミアムが時給として反映されている面もあると思いました。ただ、好きな時間に好きなだけやれるという自由度の相殺分もあると思います。
さいごに
微妙にまとまった時間があるが、何もすることがなくて、体を動かして、お金に変えられたらいいなあ、という人にはUberEATSの配達員はおすすめできると思います。ただキャリア形成という面では何かが積み上がる類のものではないので、人生を捧げるのではなく、あくまでも空き時間を有効活用するというのが、UberEATS配達員としての未来を見据えた付き合い方だと思いました。
配達員登録はhttps://www.uber.com/signup/drive/deliver/から行えます。
著者:秋田真宏
Web系ソフトウェアエンジニア。ブログはakiyan.com 。Gopher/CakePHP Contributer。IKEA通販比較.com を運営。Google App Engineが好き。新規サービスにいち早く触れるために東京都心に住んでいる。
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