“無料聴き放題”「Spotify」ようやく招待コード不要に 日本上陸から1カ月半、見えてきたユーザーの姿は
音楽ストリーミングサービス「Spotify」が日本でも一般公開。招待コードがなくても、誰でも利用できるようになった。
スポティファイジャパンは11月10日、音楽ストリーミングサービス「Spotify」を日本で一般公開した。招待コード不要で、公式サイトで登録すれば誰でも利用できる。同日にはSNSでのシェア機能、オーディオ機器との連携機能も追加し、「いつでもどこでも、革新的な音楽体験ができるように取り組んでいく」(同社の玉木一郎社長)という。
Spotifyは、世界で4000万人の有料会員を抱えるという音楽ストリーミングサービスの最大手。約4000万曲を提供し、広告が表示されるが無料のフリープランと、広告なし・月額980円(税込)のプレミアムプランを用意する(関連記事)。
日本版は2012年に登録受け付けを始めたが、サービス自体は今年9月末にスタートした。ただ、エントリー制(招待制)で、アプリ/Webサイトでメールアドレスを登録し、招待コードが送られてくるのを待つ必要があり、いつ使えるようになるのかしびれを切らすユーザーの声も聞かれた。
一般公開に合わせ、SNSと連携したシェア機能を追加。Twitterのタイムライン上で楽曲を再生できる「Twitter Audio Card」を使って好きな曲やプレイリストを公開(30秒間の視聴が可能)したり、Facebookのプロフィールページ、Messengerで友人と共有したりできる。
流れている音楽を認識・検索してくれるアプリ「Shazam」とも連携し、利用中のShazamアプリから離れることなくSpotifyを通じてフル楽曲を視聴したり、プレイリストに楽曲を追加したりできるという。
このほか、オーディオ機器やテレビなどをWi-Fiでネットに接続し、Spotifyの楽曲を直接ストリーミングして楽しめる機能「Spotify Connect」(プレミアムプラン向け)を用意。ヤマハ、オンキヨー、テクニクス、パイオニアなどの100種類以上のオーディオ機器、Google Chromecast、Amazon Fire TV、PlayStation3/4、Android TV搭載のテレビ(ソニー製)、BMWやボルボのカーオディオなどに対応する。
招待制スタートから1カ月半 日本のユーザーの姿は?
玉木社長は、9月末の招待制スタートからの約1カ月半を「まずは音楽に興味がある人たちに集まってもらい、(プレイリスト作成などで)ユーザーの好みをレコメンデーション機能を鍛える期間だった」と話す。
玉木社長によると、招待制の期間中、日本ユーザーの楽曲再生回数の3分の1がプレイリストによる再生だったという。「ゲームを遊んだり、小説を読んだりするときに流すBGMとして、ユーザーが作ったプレイリストが人気だった。気分やシーンに合わせたプレイリストを選んでもらい、新しい音楽に触れる機会が増えれば」(玉木社長)。
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